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死ぬことばかり考えてしまうのはきっと生きる事に真面目すぎるから

『満月のG』


頭が重い。

カラダが動かない。

調子が悪い。


季節の変わり目に加えて、


満月が悪さをしてる。

月の引力に引かれて、

わたしのカラダはダメージを

受けているようだ。

真面目に死にたくなった。

躁鬱の鬱転で死にたくなる、

というのとは違う感じの

希死念慮。


とりあえず、人として

やるべきことは、した。

親の言うことを聞いて

親の気にいるような人と結婚して

子供を二人もうけ、

彼の両親を看取り、

その間、相手のDVにも耐え抜いた。

やっと出会えた恋人には死に別れ、

仕事も、財産も全部失って

生活保護を受給し、

精神を病んで、療養している。

もう、

…いいでしょう。

充分でしょう。

他人の為に、自己犠牲して

生きて来たんだから

最後くらい、わたしが死ぬ自由くらい

与えられてもいいと思うよ。

疲れたな。

なんて、思った。

一瞬だけ。

そのまま、思考の泥沼に入ってしまうかと思った、瞬間

電話が鳴った。

「Twitterに、調子が悪いって

書き込みがあって、

Facebookを覗いて、

メッセンジャーがオンになったから

連絡したよ」

助かった。この電話がなかったら

ずぶずぶの思考の泥沼に

入っていただろう。


この人も不思議な人である。

わたしが死に別れた元恋人の

魂のメッセンジャーなのである。

来るもの、拒まず。

神様、ありがとうございます。

この世には、まだわたしを心配してくれる人が存在していたようです。

取り止めのない話をしたことで

少し冷静になった。

とりあえず、自分の存在を気にして

くれる人がいるうちは、まだ

地球に留まろう。


そんな風に思う。


わたしはいつも、首の皮一枚で

救われてしまう、幸運を持っているようだ。

神に感謝、します。


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