見出し画像

モンポウ生誕130年記念演奏会


モンポウ生誕130年記念演奏会のお知らせ


スペイン・カタロニア地方の作曲家フェデリコ・モンポウ(1893-1987)の生誕130年の記念企画

京都/神戸/東京の3都市で開催される演奏会の宣伝美術を担当させていただきました。


モンポウは教会の鐘をつくる職人のお父様のもとに生まれ、ピアニストを目指すも生来の繊細で内気な気質から演奏家ではなく作曲の道を選んだそうで、そうした感性が作品からもひしひしと伝わってきます。

憧れの作曲家フォーレに会いにパリに赴くも、緊張して会わずに帰ってきてしまったとのエピソードも残されているそうです。(同じような経験が私にもあり…😣💦

モンポウの、余白のうつくしい詩人のような佇まいー

そっと目を閉じると、内側に、頬を撫でていく風、鳥の鳴き声、遠くの鐘の音、雲のかたち、そして誰かへのたいせつな想いやまなざしが、隔たることなく全てひとつのものとして溶けあいながらひとつの小品として形をなしていくプロセスが感じられるかのようで心が静かに震え、あたたかく潤されます。

今回の演奏会は、会場の選び方にもとてもこだわりがあって

神戸:旧グッゲンハイム邸という素敵な洋館
京都:大江能楽堂
東京:ルーテル市ヶ谷という教会のホール

それぞれの会場の雰囲気とモンポウの音楽の共鳴はきっと、なかなか味わうことの出来ない得難い体験になることと思います。

今回は演奏されないのですが、この公演のヴィジュアルを考えながら手当たり次第にモンポウの曲を聴いていたときに、

君の上には ただ花ばかり

という歌曲を見つけて、かなしくて美しくて…
何度も聴いては感動していました🥺

この薔薇の作品は、その歌曲や、代表作の「歌と踊り」6番の途中の曲調が変わるところ、何かたましいのようなものが揺れて踊りだすような瞬間…などのイメージが溶け合いながら、薔薇を撮影した写真から製作しました。製作のプロセスではモンポウの内省的な作品に導かれ、身体の内なる感覚と視覚的なイメージとの探究してきた何かがピタッと合わさったような瞬間がありました。

芸術を愛し、このような企画を実現する為にご尽力されているプロデューサー、スタッフの皆さまに心から感謝いたします。ありがとうございました。

そして、公演に伺うことを今からとても楽しみにしております✨



京都|大江能楽堂
2023.10.29(日) open 14:30 start 15:00

神戸|旧グッゲンハイム邸公演
2023.10. 30(月) open 13:30 start 14:00

東京|ルーテル市ヶ谷ホール
2023.11.21(火) open 18:30 start 19:00

チケットもデザインさせていただきました✨



*

コロナ禍の間に、クラシック音楽を聴く人が増えたと伺っております。

私もやはり現代には既に失われつつある大切な何かが、当時の作曲家の感性から音楽を通してじかに伝わるものがあるように思います。こころや、たましい、ですよね。

モンポウのやさしく透きとおった世界

ギタリスト 徳永真一郎
ヴァイオリン ヤンネ舘野 / 木下真希
ヴィオラ 中田美穂
チェロ 佐藤響

実力派の皆さまによる室内楽コンサート

秋の夜長にぜひお楽しみくださいませ



(01'17"頃から、モンポウのピアノとスペインのソプラノ歌手アンヘレスの実演。必見映像です。この曲で、ピナ・バウシュがたゆたうように踊ったらどんなに美しいかなぁ…)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?