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失敗しない道北移住 その4

道北はけっして楽園ではありません。
(誰もそんなこと思ってないか。w)

生活費がかからないといっても、安いのは収入の多くない人が入居できる公営住宅家賃のみで(民間賃貸だとそんなに安くないです。一人暮らし用の部屋の家賃は首都圏周辺と変わらない。物件が少ないせいでしょうね。)光熱費はそれなりに覚悟が必要だし、仕事にありつけたとしても賃金や時給は高くありません。

住居のある地区の町会費みたいなものの徴収もあります。
ゴミ置き場の管理、街灯の管理、お年寄りイベントの費用、神社への寄付、そんなものに使われるお金です。私のすむ地区の場合、月に500円ほどですが借金してこっちにきた都合上、仕事が見つかる前はきつかったですねぇ。
一括だと6,000円ですから。。。。(コロナ禍は5,000円)

そして、そして。
悩ましいのは雪投げと草刈りの「努力義務」と「同調圧力」の存在です。
(いったいこの「努力義務」って言葉なんなんですか???)


雪遊び感覚をもてないとしんどいだけかも

北海道といえば、誰でもが最初に思いつくのが雪投げ(雪かきのこと)の面倒くささでしょう。(実際、捨て投げしますけどね)

本州の日本海側の重い雪とは違うというものの、クソ寒い朝に自宅前のスペースの雪投げるだけでもため息ものなわけです。さらに、公営住宅には公共のスペースというのがありまして(郵便屋さんや他の棟の住民が通る)そこも雪をどかさなければなりません。
(お金に余裕がある方は業者などにご依頼ください!!!)

同時間に作業することになればご近所の方ともそこで顔を合わせることになり、情報交換(世間話ともいう)できる貴重な機会となります。
籠りがちになる冬。誰かとの会話で始まる朝はを過ごすのは悪くないんじゃないでしょうか。

問題は、隣近所との関係がそれほど良好じゃない場合ですよね~。
何かあったら助けてもらわなきゃならないので(真冬の夜、帰ってきたら家の鍵がないことに気づいた!携帯の充電もなくなりそう!とかの場合?)
挨拶ぐらいできるようにしとくのがベストかと思います。
もし、最低限の雪投げしかできないのであれば、「恐縮です」くらい言っておきたい。

私は長年の座り仕事のせいで腰椎すべり症なんですけど、雪投げは嫌いじゃないです。雪で埋まる4~5か月の間の運動不足解消にはちょうどいいんじゃないかしら。首都圏にいたらかえって動かないかもと思います。
雪があるから外に出たいんです!←
温まった身体に防寒作業用の衣類を着るのでそれほどの寒さは感じないし
作業も長時間しなければ問題はありません。



子供の心で雪と付き合う。道北ではそんな気持ちが必要です。
そうでなければ、雪を憎み冬を憎み、その恨みに自分自身もやられてしまうでしょう。こちらでは、防寒の長靴はじめ衣類はいいのが手に入ります。
装備が万全なら冬は全然怖くない!!
(そういえば、電気工事の仕事で留萌に来て、土産に長靴を買って行った関東の方がいました。)
冬のイオンモールは微笑ましいですよ。
老いも若きも長靴を履いているので見ているとニコニコしてしまいます。

私がここに来たのは、2月末。
一番寒い頃でした。最初に寒いのを体験してやれ!という作戦です。
冬が好きになれればもう怖いものなしだからです。


同調圧力を軽減する方法

さて、雪はなんとかなるとして(!)、同じように問題になりやすいのが庭や畑の管理に関する「努力義務」です。

民間のマンション形式の賃貸を借りる場合はこの重荷はありません!それ以外、たとえば公営住宅ですね。さすが北海道、公営住宅にはもれなく庭がついてきます。(一階の場合)

コロナ禍、そして世界情勢を見るに、自分で食べ物を作れるようになっておかねばと思っていた私には思ってもいないことでしたが、狭くない庭を管理するというのは実際かなりの覚悟と労力が必要です。

「美観を保つのために」庭を荒らさないように、と圧がかかります。(回覧板等でじわじわ告知が回ります。あ、このへんでは回覧板も現役です。)
どう転んでも雑草はやってきます。それを放置し続けると、綺麗にお庭を管理なさっている隣近所の方々に、草の種が飛んで迷惑だ、非常識だ、と言いたげな目でみられます。または、そう見られているのではないかとビクビクして過ごすことになります。

個人的には雑草のある多様性ある庭が好きで菜園も自然農法で管理したいのですが。。。。そんなわけで、春夏は強迫観念で憂鬱になったりします。
一人暮らしだとこれはキツイです。

憂鬱を解消するには?
私の場合、とりあえず不安を話す相手を作りました。行きつけの茶店やバイト先の先輩に話を聞いてもらうだけで、ずいぶん気が休まりました。
そんなに神経質になる必要ないよ、って言ってくれた方も。
それにしても、仮払い機を貸してくれる方が現れたときは、ホントびっくりしましたねえ!!
おかげで気になっていた場所の草刈りがあっという間に済みました!!


突破口は「人」

私は今、しいたけの原木を置くために川沿いの荒地を開拓している最中なのですが、ここでは、雑草をそのままにしようが木を切ろうが自由!!
嬉しいったらありゃしない。(地主さん了承済み)
隣近所の目がないという自由!

このあたりでは、山や畑を借りるのが難しくありません。
耕作放棄地や空き家も多いです。
知り合いが増えれば情報は自然と入ってくるようになります。
今の地主さんとも不思議な縁で知り合いました。

結局は、人、なんですね。
どういう人と付き合うのか、そして、どういう風に付き合うのか。
人間関係が良好でありさえすれば、理解してくれる人も現れる助けてくれる人も現れる。そして、その相乗効果で生きるのがどんどん楽になる。

その効果が目に見えるのが「いなか」のいいところかもしれません。

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