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スッゴイゴイゴイゴイゴイスーッ!

「ゴイゴイスー」とは、お笑いコンビダイアンの津田篤宏氏が凄い物や出来事に対して使うギャグである。津田氏が「ゴイゴイスー」をしている時、相方のユースケ氏は両腕を斜めに大きく開いている。



今回は、この「ゴイゴイスー」がなぜ面白いのか考えていこうと思う。この文章を書き始めている今現在、「ゴイゴイスー」の面白さについては何も分かっておらず、何となくで書き始めているため、何も答えが出ないまま変な終わり方をする可能性は大いにあるが、優しく見守ってほしい。



まず、「ゴイゴイスー」の性質について考えよう。「ゴイゴイスー」は凄い物事に対して使われるギャグなので基本的には誉め言葉である。この時点で、褒め言葉である以上、「すべる・すべらない」というカテゴリーに属さない可能性がある。人を笑わせる以前に褒め言葉として成立しているという点では、ホンジャマカ石塚氏の「まいうー」と同じカテゴリーに分類される。つまりは「ゴイゴイスー」がマイナスに働くことは稀であり、多くの場面でプラスに働くギャグであることがわかる。



しかしながら、この肯定的なギャグという「ゴイゴイスー」の特性が世間にあまり認知されていないように思える。少し考えれば、「ゴイゴイスー」が褒め言葉であることは理解できるのだが、褒め言葉として世間に認識されていない理由は何なのだろうか。改めて津田氏の「ゴイゴイスー」について考えていこう。



まずは、「ゴイゴイスー」の発動条件だが、基本的には凄い物を見たときや、凄い出来事に遭遇することで発動する。最近では、何の脈絡も無く「ゴイゴイスー」単発で発射されることがあるが、この様な例外については考えないこととしよう。



次に、「ゴイゴイスー」を行う際の動きだが、左手を腹部に当て、右手の人差し指を前に突き出し、両足を揃える、この時、体は前傾姿勢になっている。これが「ゴイゴイスー」の形である。



最後に「ゴイゴイスー」の発声についてだが、とにかく大きい声である。



「ゴイゴイスー」の受け手に対する肯定、前傾姿勢で行われるコミカルな動き、大声、この3つの要素を考慮すると、やはり「ゴイゴイスー」は面白い。



しかしながら、「まいうー」の様に「ゴイゴイスー」が褒め言葉として世間に認知され、2次利用、3次利用されないのは何故なのだろうか。



私は、津田氏の「ゴイゴイスー」をもう一度確認してみた。すると、あることに気が付いたのだ。津田氏は必死であると。「ゴイゴイスー」というフレーズのみであれば、「まいうー」と同様の性質があるのだが、前傾姿勢の動きと大声、この2点もまた「ゴイゴイスー」には欠かせない要素であり、津田氏の必死さ故の産物である。「ゴイゴイスー」は津田氏の必死さ込みで「ゴイゴイスー」なのである。



つまりは、「ゴイゴイスー」を一般の人が行うにあたり、津田氏の必死さの再現が難しく、2次利用、3次利用の障壁となっているのだ。津田氏の様な必死さが伴わない「ゴイゴイスー」は正直言ってしまえば面白くないのだ。さらに、必死さを伴った「ゴイゴイスー」をするにしても、公共の場であのコミカルな動きと大声を出すことには抵抗がある。ちゃんと「ゴイゴイスー」をやろうと思ったら、それなりに環境を整える必要があるのだ。



結論、「ゴイゴイスー」は44歳の津田篤宏氏が必死にやっているから面白い。



最後に「ゴイゴイスー」の2次利用について私なりに考えてみたのだが、津田氏の前傾姿勢で右手人差し指を突き出すあのポーズと、ユースケ氏の両腕を斜めに大きく開くあのポーズは、静止画であってもインパクトが強く、写真撮影の際のポーズとして高いポテンシャルを有している。一人でも複数でも簡単にできるポーズとしての「ゴイゴイスー」には、大きな可能性を感じる。


最後まで読んでくれたあなたにスーを差し上げます。

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