四百五十四話 リンちゃん

『デモンズファンタジア』

それは勇者軍と魔王軍の戦い…。

魔王軍の熾烈な戦いに手を焼いた王国は。

異世界より勇者たちを召喚した…。

それでも魔王軍をなかなか倒せず…。

魔王軍の四天王…。そして…。

魔王は強烈に強かったのである…。

そのとき光の勇者が召喚され…。

四天王を封印し魔王を斃したのである。

こうして王国には平和が訪れた…。

かに思えたが…。

魔王軍の残党と魔王の子が…。

また王国に脅威をもたらしたのである。

王は光の勇者を探し召喚するように…。

宮中魔術師たちに命令した…。

果たして勇者プレイヤーは召喚に応じ…。

四天王と魔王の子を斃せるのだろうか?

しかし、此度召喚された勇者は…。

かなり変わった勇者だったのである…。



私、真島乃亜は…。

『デモンズファンタジア』

というVRゲームの…。

テストプレイヤーをしている。

エルフでギャルの藍さんと。

スライム娘のライムが …。

私の仲間のPTメンバーだ。

途中でこのゲームの…。

シナリオを書いている…。

眠子さんという少女も…。

PTに入ったのだった…。

私たちPT一行は…。

魔王の娘を助けることに。

とりあえず近くの村に。

向かって歩いている…。

やっと私たちは…。

名もなき村を…。

後にすることができた…。



村から数キロ歩いた…。

その辺りで…。

我々冒険隊一行は…。

歩みを一旦休め…。

昼食を取ることにした…。

目的地に着くことも…。

大事ではあるが…。

しばしの休憩も…。

我々一行には…。

必要なことであった…。

おにぎりと唐揚げと…。

卵焼きを食べる…。

眠子さんのスキルで…。

現実世界の物品を…。

こちらのゲーム世界に。

持って来れるのだ…。

おにぎりと唐揚げ…。

卵焼き等は…。

コンビニの商品で…。

ファンタジー世界で…。

食べるそれらは…。

味も格別だった…。

私たちがおにぎりを…。

食べていると…。

何やら視線を感じた…。



視線の先を…。

見てみると…。

小さな子供がいた…。

でも皮膚の色が…。

緑色で人間とは違う…。

お腹が空いているようで。

私はおにぎりを…。

半分上げてみた…。

その子は美味しそうに。

おにぎりを食べるのだった。

具の昆布には少し…。

びっくりしているようだが。

すぐに慣れたようだった…。

美味しそうに食べるので…。

唐揚げもあげてみた…。

唐揚げもむしゃむしゃと。

食べてしまうのであった…。

その子は女の子のようで…。

その子が住んでいる…。

集落を出て散歩をしていたら。

お腹が空いてしまったという。

ちゃんとご馳走様が言える。

良い子であった…。

私は薄々勘づいていたが…。

その子はどうやら…。

ゴブリンの女の子のようだ。

ゴブリンといえば醜悪な…。

恐ろしげな姿をした…。

妖精を思い浮かべるが…。

その子は肌の色が…。

緑なだけでかわいかった。

黒と青の中間のような…。

髪の色をしていて…。

髪は腰までで長く…。

綺麗にサラサラとしていた。

瞳は大きくて青い…。

耳は細長くて…。

顔はあどけない丸顔…。

めちゃくちゃかわいい…。

幼女ちゃんなのであった。


「その子どうしたの?」

藍さんが私に聞いてくる…。

私はこの子お腹が空いていて。

おにぎりとかあげたんだ…。

と説明したのであった…。

「その子ゴブリンだよね」

眠子さんも不思議そうに言う。

ゴブリンなんだろうけど…。

すごいかわいくて良い子だよ。

と私はその子を庇った…。

ゴブリンはモンスターなので。

普通は倒される存在…。

でもこんなかわいい子を…。

倒しちゃうなんてできない。

この子は良い子だから…。

ひどいことしないで…。

私はその子を抱きしめた。

「何もしないよ〜」

眠子さんは優しく言った…。

藍さんは、かわいいねと…。

嬉しそうにしている…。

「あたしゴブリンのリン」

その子は自己紹介した…。

ゴブリンだからリンか…。

安直だがかわいいからいいか。

結局、眠子さんと藍さんも…。

その子を抱っこしてあげた…。

ゴブリンのリンちゃんは…。

藍さんと眠子さんが…。

気に入ったらしく…。

藍さんと眠子さんと…。

すぐに仲良くなったのである。

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