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【読書】 THE MODEL

カスタマーサクセスに関わる私としては、読まねばとずっと思っていた本である。実際読んでみると、カスタマーサクセス色はそんなに強くなく、むしろSaaSのビジネスに関して薄く広く解説している本だなと感じた。

以下、自身のMemoでもあり、重要だなと感じた点を列挙していきたい。
(カスタマーサクセスの部分のみ)
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CSM (Customer Success Manager)は、顧客の成功という「ステージ」を定義し、今、顧客がどのステージにいるかを計測、判定し、どのようなステージ変遷を経て導いていくかを考えなければならない。顧客がどのステージにいるか、所謂ヘルスチェックをする際は、データとCustomer Success Managerの主観、オンラインとオフラインを組み合わせた分析を用いる。

<ヘルスチェックをする際の項目>
*下記はあくまで例なので、企業ごとサービスごとにカスタマイズしながら、顧客のヘルスチェックを行い、それに伴うアクションを起こす。

① ビジネスポテンシャル
- 契約金額
- 年商
- 従業員数
- 成長企業
- 増益企業
- 活用拡大余地

② 製品活用度
- 活用スコア
- 更新リスク
- サポートケース案件
- サポート窓口登録件数
- 運用担当者数
- 内部ゴール達成度

③ プログラム活用度
- 契約直後プログラム紹介
- 導入支援コンサル
- 追加コンサル
- 活用支援セミナー
- 製品基礎トレーニング
- 機能活用トレーニング
- 資格取得者
- オフィスアワー
- 成熟度アセスメント
- 活用クリニック
- ユーザー会参加
- コミュニティサイト登録
- 分科会所属

④ 顧客とのリレーション構築
- Topリレーション
- 担当者リレーション
- Webへ企業ロゴ掲載
- 事例登録
- 名刺獲得数
- 名刺提供数

*重要ポイント : 双方が一対一の関係ではNG = 顧客側の登場人物が少ないのはNG
→ 企業対企業の関係を作るためには、「多対多」の関係を築けているかを、特に重要アカウントについては定期的にチェックするべきだ。
→ 契約担当者やプロジェクトPOCとだけコミュニケーションをしてしまうと、対その個人の主観になってしまい、顧客企業全体の課題やニーズを拾うことが難しいことに加え、価値提供の機会損失が生じてしまう。

カスタマーサクセス に向いている人材とは?
・「活用支援」と「契約更新」のリソースは分けて考える
・社内のハブになれる人が成功する
・「顧客に教える」ではなく、「顧客に学ぶ」人

カスタマーサクセスの業績指標とは?
・総契約更新金額
・実際に契約更新した金額
・総契約更新件数
・実際に契約更新した件数
・チャーン
・活用スコアなどの定着を測る指標
・ヘルスチェックのスコア
・アップセル / クロスセル
・NPS

契約更新率やChurnだけを指標にするのは禁物。自分たちではどうしようもないことが多々あるからだ。会社として目標とすべき契約更新率を設定しつつ。MBOやOKRのような目標設定を別に持つことが望ましい。

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