日本人はアリストテレスから学べる事が多い

アリストテレスが日本を救うと言ったら大袈裟だろうか。

そもそも日本というか東洋人に欠けているのが「アリストテレス成分」なのである。

ヘーゲルは「東洋には自由の概念がない」と言った。これは当たらずとも遠からずで、日本を含めて現在でもアジアで自由や民主主義が根付いているかと言うと怪しいものがある。

これは、東洋に置いて、西洋哲学の古典中の古典であるアリストテレスが積極的に学ばれてこなかった事とも関係があると思う。

ソクラテスやプラトンについてはある程度知られていてもアリストテレスと言うと余りイメージが湧かないという人は多いのではなかろうか。

しかし、西洋に置いて個人主義や民主主義と言うのはアリストテレス哲学を養分として育成されてきた面が大きいのではないかと考えている。

実際、近代個人主義思想の批判者であった和辻哲郎は、西洋思想史における個人主義思想の嚆矢としてアリストテレスを第一に上げている。

和辻は、ソクラテスやプラトンまでは倫理学は国家主義的であったが、アリストテレスの世代から個人主義的傾向が生まれてくると言う。

アリストテレスは、「善の目的は何か」と言う問いかけに対してはっきりと「幸福である」と述べた人である。


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