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2023年のふりかえり②と、2024年のこと

2023年の私的ハイライトは初めてのZINEを制作したこと!ということで、2023年のふりかえり①として制作の全過程をふりかえった。

本noteでは2023年を全体的にふりかえるとともに、2024年にやりたいことも書いてみようと思う(口に+(プラス)って書いて、叶うだしね)。

一区切りついた、2023年

2023年は「覚悟を決めた年」だった。
と書くと、少し大袈裟な気もするけど……自分の中で吹っ切れたというか、迷いがあって白黒つけられずにいたアレコレにとりあえずの答えが出て、自然にすとんと腹落ちする感覚があった。

ライティング/編集/フードスタイリングと3足の草鞋を履いてフリーランスになって3年。この3年間は“好きを仕事に”を実験する3年間だった。

振り返れば今年のはじめ、編集・ライター業もフードスタイリスト業もどちらも中途半端な自分に、ずいぶんモヤモヤしていていたのだなと思う。

もともと料理が好きではじめたフードコーディネート(フードスタイリング)。しかし、当たり前だけど、仕事にすればプロとして高いレベル(ときにはゴマ1粒レベル)で精度を求められる。そして、料理が、生活が好きではじめたこの仕事だったけれど、仕事を増やせば増やすほど「自分や家族の生活が疎かになっていく」。おもにこの2つの間で、ジレンマを感じるようになっていたことに気がついた。

ことフードスタイリングに関してはコネも実績もない状態から仕事にしたものだったので、取引先をイチから開拓することとなり、お声がけいただいた案件はすべてお受けするつもりで、基本的に「来るもの拒まず」精神でいた。そんななか、今年はかなり肉体的にも精神的にも参ることもあり……「クライアントに遠慮したり、違和感をそのままにしない」ことを心がけようと思った次第です。

ただ、社会人を10年ほど経験した30歳を過ぎてから、まったく未知の領域、業界に足を突っ込んだことは本当によかったと思っている。自分のパフォーマンスを最大限発揮できるものは何なのか、改めて知ることができたし、それぞれの分野にプロフェッショナルと呼ばれる人たちがいる。大人になったって世界はまだまだ知らないことだらけだ。この経験があったことで、狭い世界で知った気になってる“裸の王様”にならなくて済んだんじゃないか、とさえ思っている。

「なんだかんだ続けられていること」を増やして豊かに生きていく

私の中で今いま出した結論は「好きを仕事に」ではなく「なんだかんだ続けられていること」を増やしていく、ということ。

フリーランスになって丸3年が経ち一区切りという気持ちで、ここからはまた、新たな章がはじまる気がしている。

2024年も、よくはたらき生活していく

・執筆・編集業にさらにギアを入れていく

というわけで、2023年はフードスタイリングの仕事に充てるために確保していたリソースを執筆・編集業に割いて、書く量、編集する量ともにぐっと増やしていきたいと思っている。

とはいえ、フードスタイリストとしての仕事を一切辞めるわけではなく、継続的にお仕事させてもらってるクライアントさんや、気持ちよくお仕事できている・お役立ちできると感じているお仕事は引き続き、取り組んでいきたい。どちらかというと、副業になったようなイメージかなあ。メインに据えるものを変えるというか。そして、これからはまず執筆・編集の仕事があり、スタイリングは“強み”として使っていくイメージになるのかな。

・インタビューのお仕事を増やす

学生時代からものづくりをする人、たとえば職人さんやクリエイター、表現者に憧れ、敬意を抱いて生きていきた。そういった人たちの魅力を自分のことばで伝えていきたい。そして取材する側もされる側も、そしてそれを読んでくださる読者の方も“みんなうれしい”。そんな記事を真摯に作り、積み重ねていきたいと思う。
なかでもZINEで書いたような、うつわの作り手や産地取材などは今とても興味のある分野で、次は媒体で仕事として取材できるといいな。

衣食住、工芸や民藝をはじめとするものづくりなどのテーマで記事制作のお仕事があれば、ぜひご相談ください〜☕️

・食や暮らしのエッセイを書く

11月頃、プロフィール画像を「横顔」に変えたくなって変えたのだけど、それには理由があって。
それはたぶん、ライターとして黒子として動き書いていく文章と、自分が表立って書いていく文章と両方ある気がしたから。これもまた、自分の中でしっくりきたことの一つだった。人のことも書き、自分のことも書く。

・お金となかよく

ZINE制作ではじめて「自分でものを作って売る」という経験をしてみて、活動を長く続けていくためにも「お金と向き合う」ことは、やはり必須だよなと痛感した。「数字と向き合う」ことは長きにわたって苦手意識があるのだけど、ときにはプロの力を借りて計画を立てたり、お金となかよくやっていきたい。

・よき生活者でいたい

5月に訪れた、河井寛次郎記念館

「暮しが仕事 仕事が暮し」
これは柳宗悦らとともに民藝運動を推し進めた河井寛次郎が残した言葉だ。

以前は仕事と家のことで常に揺れ動いていて、仕事一辺倒になりきれない、そんな自分が中途半端に感じられ落ち込むこともあった。けれど今は、面倒で瑣末なアレコレも含めて「なんだかんだ生活が好きなのだ」と割り切れるようになった。

今年は息子が小学生になり戦々恐々としていた「小1の壁」も経験したけど、地域のサービスや家族をはじめ周囲のサポートもあり、何とか稼働時間を確保しつつ生活のペースも安定してきた。

そして何より、いきいきはたらき、楽しんで生きている姿を見せることが何よりの教育だと思っているので、2024年も「しごとも生活も愉しみたい市井の人」を邁進していければと思います!

・マイペースに、自分らしいものづくり

初のZINE「うつわと人 Vol.01」

文章×写真のZINE制作では、もちろん大変な部分もあるけど「一生これをやっていたい……!」と思うほど、隅から隅まで楽しくて宝物のような時間だった。それに、ふだんの仕事では個人プレーが多い職種ではあるけれど「ともにつくるよろこび」を再認識した経験でもあった。

写真とことばは置き換え合えるもの。どちらもその人らしい「視点」が浮か上がる。だから、どんな形であれライフワークとして「書くこと」と「撮ること」は続けていきたいなと思う。

今、ここにいる自分を感じて、楽しむ

書くことは、世界の解像度を高めること。
ことばは、生きるうえでのお守りみたいなもの。
そんな気がしている。だから、2024年は肩肘を張りすぎず、自分の心情や思考を軽やかにことばにしてきたい。

正直言って、数年後はどこにいて、何をしているのか自分にも分からない。

ただ、どんな環境であっても人生は続いていく。
それなら、これからも美しい景色を見ていたいと思う。
そして、心の声に耳を傾けながら一日一日を積み重ねていきたい。

今年もありがとうございました。
よい年をお迎えください!

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