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フランダースの犬

🖌筆名「ウィーダ」(著者 マリー・ルイズ・デ・ラ・ラメー) 1872年作

📎「良い子は動物を愛護すべし」押し付け感のある教訓と捉える人もいますが、動物に触れることは子供の感性を豊かにします。このウィーダの「フランダースの犬」からは心からの動物愛と子供の心の清らかさを感じます。

📖舞台はベルギーのフランダース。片足が不自由な祖父と二人暮らしのネルロは、死にかけているところを助けた犬のパトラッシュと共に牛乳を売る仕事をしながら絵の勉強をしています。ネルロには地主の娘の友達がいるのですが、地主は貧乏なネルロを嫌い、ネルロの祖父の死を機会に、あらぬ疑いをかけて彼を村から追い出してしまいます。追われたネルロ。やっとの思いで競技会に出した絵が落選したことも重なり、絶望してしまいます。地主の落とした財布を見つけて届けた後、アントワープのルーベンスの壁画の前で、ネルロはパトラッシュと共に凍死します。後悔した地主の救いは間に合わず、話は悲劇に終わります。

📎作者ウィーダは貧しい子供達に深い同情を寄せていました。彼女は少年と犬の深い愛を、起伏に富む物語にして動物愛を描き、さらに人間の心の清らかさを皆の胸に刻んだのでした。

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