「ド忘れは実はチャンス。ド忘れしたことを思い出そうとする時、脳はとても活発に働いています。ド忘れした時はすぐに調べる前に、思い出そうとしてみてください。脳にいいので」という話を茂木健一郎さんが本の中でしていたと思う。

これは私の中で大切な教訓として残っており、日常的にド忘れする私はその度に「絶対に思い出す」という（変な）強い意志をもって脳を活性化してきたのであった。

その甲斐があったのか、以前より思い出すのがスムーズになったような気がする。

気がするだけかもしれない。

あの映画のタイトル…あの俳優の名前…ただ、何かをド忘れした時に、なんだかものすごく気になるようになった。

この前映画館で、上映中にふと（昔観たあの映画のタイトルなんだっけ…）となり、今まさに映画を観ている時に、他の映画のことばかり考えていた。

頼むから集中して観させてくれ。

タイトルも俳優も思い出せない。

脳内にあるのは断片的な映像と、「パパ、囁く声を止めて」という子供のセリフ。

自力で思い出すのは今回は無理ということになり、検索機能でなんとか見つけてみましょう。

さっきのセリフで調べても何も出てこない。

なんでだ！

「宇宙人オチ」を付け足してみてもダメ。

「子供が座標を書く映画」で調べて…まさかのヒットだった。

『ノウイング』だったわ。

かんっぺきに忘れてた。

子供の頃に観たけど結構怖かったと思う。

ニコラス・ケイジだったんだ…脳が活性化したのはとてもいいんだけど、めちゃ気になっちゃうのは勘弁してくれ。

オチ？

ないよそんなの。

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