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リスクとリターン

「卵は一つの籠に盛るな」というのが投資の基本原則と言われています。これは一体どういう意味でしょうか?

よく、「それはリスクが高いからやめておこう」というような言い方をします。このことから、「リスク=危険」と考えがちですが、そうではなく「リスクが高いのであれば、高いリターンを期待しなければいけない」と考えるのが正しいです。

例えば、夏にビーチで焼きそば屋さんを営むと想定してください。儲けは晴れた日は100、曇りの日は50、雨の日は0です。晴れ、曇り、雨の確率はそれぞれ1/3として、この時期待値(どのくらい儲かるかの予測)は

(100+50+0) / 3 = 50

となります。雨が降ったら儲け0なので運を天に任せるしかありません。

一方、焼きそば屋さんを片手間に、雨の日は傘の販売をするとします。サイドビジネスも準備しなければいけないので、晴れた日でも焼きそばの儲けは50、傘は0、曇りは焼きそば25、傘25、雨の日は焼きそば0、傘が50儲かるとします。天気の確率は前述と同じとします。この時期待値は

(50+50+50) / 3 = 50

このように、焼きそば屋さんに特化するのも、焼きそば屋さんと傘販売の二足のわらじ方式でも期待値は同じです。

でも、良く見ると傘販売を行なっている二足のわらじ方式の経営の方が、安定して50稼ぎ出せていることが分かります。一方で、焼きそば屋さん特化型は晴れの日は確かに100稼げているのですが、雨の日は儲けゼロとかなりリスキーな経営です。

リスクが高いがリターンも大きい。

株式も同じで、一つの株に集中投資すれば当たれば大きいですが、外れるとその分損失も大きくなります。そのため、冒頭にあったような「卵は一つの籠に盛るな=分散投資せよ」というような考えに行き着きます。この時、資産の組み合わせのことをポートフォリオと言ったりします。例えば、内需株と外需株を組み合わせて為替変動による株価の変動を相殺したり、土地・株式・債券・現金などとリスク管理のために資産を分散させるといったことをします。

つまり、リスクが高いから悪いのではなく、自分が許容できるリスクを取ってリターンを狙うということが本質です。



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