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就学相談 → 就学先 結局どこがいいの!?相談員が解説します 


結論

3つの学びの場のうち、

お子さんにとって

  • 「より楽しく 無理なく 通える場はどこか」

  • 「より成長できる 場はどこか」

という 視点を 第一に  です。

3つの学びの場とは?


・通常学級
(通級指導教室は、通常学級の在籍)

・特別支援学級
(知的、自閉症情緒、肢体不自由、病弱・身体虚弱、難聴、弱視、言語障害※自治体によって異なる場合あり)

・特別支援学校
(知的、肢体不自由、病弱、盲、聾)

の3つです。

以下、それぞれの メリット/デメリットについて解説します。

通常学級のメリット/デメリット

メリット

・たくさんの子どもたちと関わりながら、集団での生活力を高められる。

・周りの子たちに教えてもらったり、先生の話が理解できなくても、周囲を見て行動できる。

・交友関係が広がりやすい。

・社会性を高められる など

デメリット

・担任教師と個別に関わる時間が少ない。

・学習速度は全体に合わせなければならない。
(理解できていなくてもどんどん進む・・)

・困っていても見逃されやすい。

・劣等感を感じ、意欲・自尊感情の低下の可能性がある。 など

以下、研修会でいろんな立場のものが、意見を出し合いましたので、参考までに。

特別支援学級のメリット/デメリット

メリット

・個に応じたカリキュラムで学習できる。

・1クラス最大8人なので、個別に対応してもらいやすい。

・自立活動で、社会性やコミュニケーション、運動面などの指導が受けられる。

・おおよそ半分くらいは、通常学級の教室で学習する。
(交流及び共同学習)

・通常学級よりも、比較的静かで、刺激が少ない環境で学習できる。

                             などなど

デメリット

・多様な発達段階の子がいるため、必ずしも個別指導がいつも受けられるわけではない。

・学習が一人ひとり違う子に担任1人が指導するため、待ち時間が発生する。

・クラスに気の合う友達がいればよいが、人数が少ないので、孤独に感じる子もいる。

・希望したら、入級できるわけではない。

・スケジュールは通常学級に合わせることが多いため、時間にゆとりが少なく、移動などバタバタすることがある。                                    

以下は参考までに

特別支援学校のメリット/デメリット

メリット

・1クラス6人程度で、担任が複数いるため、手厚い支援・個に応じた指導が受けられる。

・担任が複数いるため、相性が良い先生と出会いやすい。

・自治体によるが、近しい発達段階の友達と楽しく学習するため、自尊感情が高まりやすい。

・比較的、1日のスケジュールにゆとりがあり、落ち着いて生活できる。

・自立活動で、社会性やコミュニケーション、運動面などの指導が受けられる。

デメリット

・地域の子達と関わる機会が減る。地域の学校との交流及び共同学習はあるが、学期に数回程度

・通学距離が遠い場合がある。

・希望したら入学できるわけではない。就学相談を経て、慎重に検討していきます

↑ 研修時間の都合で、あまり書ききれませんでした。。。

就学相談会の進み方

文部科学省HPより 引用

  自治体にもよりますが おおよそ以下のような流れです。

① 在籍校園で、発達相談(教育相談)

② 就学相談会に申し込み

③ 就学相談会に参加

→在籍校園や就学先の学校、専門員に、それぞれの学びの場の強みや弱みについて、アドバイスをもらう。

→保護者の方の意見や悩み・不安を伝える。

④ 9月頃、就学相談を経て、

 「次年度、お子さんは〇〇に就学するのが望ましい」

ということを在籍校園から伝えられる。

⑤ それを聞いて、10月頃に、本人・保護者が、就学先を最終決定する。
 
※但し、選べる学びの場は、

「特別支援学校に就学するのが望ましい」
→ 通常学級・特別支援学級・特別支援学校

「特別支援学級に就学するのが望ましい」
→ 通常学級・特別支援学級

「通常学級に就学するのが望ましい」
→通常学級 (つまり、選べない)

という 感じです。

まとめ

3つの学びの場のメリット・デメリット

を述べてきましたが、何よりも大切なのは、

お子さんが

毎日楽しく通えるところはどこか

より成長できそうなところはどこか

という視点で考えていただけると嬉しいです。

一度決めたら、ずっとその場所で

というわけではなく、

適宜学びの場の見直しもされます

お知りおきくださいね。

その都度、学校と相談されてください。

特別支援学校教員として、これからも、就学相談に関わり、皆さんがより楽しく・成長できる学びの場の選択に尽力いたします。

個別に、具体的なアドバイスを望まれる方は、
こちらまで。↓

教職経験10年↑ 2児の父が 発達の相談にのります LINE感覚で「就学先への不安・悩み」「発達の相談」など

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