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受験の忌み言葉

忌み言葉っていうのがありまして、結婚式のとき、去るとか、切るとか、戻るって使っちゃいけないんです。 結婚がすぐに破綻するようなイメージがあるからです。披露宴のが終わるのを「お開き」って言うのも同じです。

他にも、スルメを「アタリメ」と言ったり、梨の実を「ありの実」と言ったりします。大学のとき、試合前の合宿で某先輩は、合宿中は「を切らないんだ」と言っていました。「詰めが甘くなる」からだそうです。

「験を担ぐ」と言いますが、これは「縁起を担ぐ」と言うことなのですが、言霊信仰と併せて考えると「言を担ぐ」と言ってもよいかもしれないと、僕は勝手に思ったりしています。


君たちはそういうことを気にするタイプですか。
受験でも滑る、落ちる、転ぶとかは「禁忌」と言われていますが、えっ、キンキってなに?・・それで受験、大丈夫ですか?タブーのことですよ。

でもあまり気にしない方がいいですね。例えば、鉛筆が「落ちた」・・でもその時は「僕の、私の代わりに鉛筆が落ちてくれた」と思えばいいんです。

試験の時にキットカットとか持って行きますか? チョコレートは持って行きたいですね。脳を活性化するために血糖値を上げる必要があります。でも、お菓子会社の術中にはまっているだけだと思いますがね。

キットカットは「きっと勝つ」。
この間コンビニで見たら、伊予柑味というのが出ていて、これは「いい予感」なんだそうです。
カールは「うカール」。
コアラのマーチは「コアラは寝ていても木から落ちない」んだそうです。でも、君たち、試験中に寝てたら落ちるよね。国語の試験は昼食後にあるので、お弁当をいっぱい食べ過ぎて寝ないようにしてください。
他にも、Toppoは「Toppa(突破)」。
ハイレモンは「ハイレルレモン」なんだそうです。
ポッキーは逆から読むと「きっぽー(吉報)」らしい。
かなり強引・・。みんな商魂たくましいと言った感じです。

他にも、食べ物で言えば「カツ」とか定番ですが、受験の前の日にカツなんか食べると眠れなくなっちゃうからやめた方がいいですね。愛媛県には「ごうかく」というバス停の名前が入った切符が、合格祈願として人気を呼んでいるらしいですよ。でも四国まで行けませんね。駅名とか地名とか、探せば無限にありそうです。

言葉以外にもいろいろなルーティーンを決めている人がいるようです。僕のかつての同僚は「大切な、頑張らなくてはいけない日には黄色いネクタイをするんだ」と言っていました。

君たちは勝負パンツって持ってますか?
 変な意味ではないですよ。以前に勤めていた学校で顧問をしていたのは女子の部活でしたが、ある生徒は「私は大事な試合の日に履いていく勝負靴下がある」と教えてくれました。

僕も全く意味がないと知りながら、部活の大事な試合の日には、赤いチェックの勝負パンツを履いていたことがありました。
今、ちょっと想像しちゃったりしましたか
女生徒の試合で僕が「勝負パンツ」を履くというのも微妙な話ですね。
キモイ? ・・変態だと思わないでください。

他にもいろいろルーティーンとかあるかもしれません。気休めにしかなりませんが、神にも祈りたい・・その気持ちもよくわかります。

この間、入学試験の監督をしたとき、生徒が消しゴムを落としたので拾ってあげたら、その消しゴムのカバーに「激落ち」と書いてありました。多分、「すごくよく消せる」とネーミングなのでしょうが、こんなの、試験に持ってくるんだと思ってしまいました。

でも、そのくらいの度胸も必要なのかもしれません。卒業生はよくこんなことを言います。「マークテスト(選択問題)の最後の二択で必ず間違った方を選んでしまう」と。そうなんだよ、と思うかもしれません。

で、ある生徒は「僕が正解だと思わない方を選べばいいんでしょうか?」と相談に来ましたが、「君は二人の女性にプロポーズされたら、自分が正解でないと思った方を選ぶんですか?」と言ってやりました。自分が信じない道を選んで成功するより、信じた道で失敗する方がよくない?

困った時には、僕の大好きな堀北真希を3000円で貸してあげるから「堀北真希、助けて」って言ってごらん。きっとうまくいくよ。と言うと、「結構です」とみんな去っていきます。なかなかうまく儲けられません。

験を担ぐ神頼みも必要ですが、最後は自分を信じるしかありません。でも僕は宝くじが当たるように、日々、神様にお祈りしてますがね。

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