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ランキングにも色んな種類があるんやで【ゲームプランナー基礎知識】

モバイルゲームの麻薬、それはランキング。
かつてのソシャゲブームの根幹にあったのがガチャとランキングでしょう。
この記事ではランキングの基礎知識と種類分けについて書いていきます。

ランキング機能の基礎知識

ランキング (ranking) は、ある集まりの成員に順位付けをしたリストである。
wikipedia

と、まずは基本的な定義です。
ランキング自体はほぼ普通名詞で、細かい説明は不要だと思います。

モバイルゲームに限らず、様々なサービスに付帯していますね。
食べログなどで想起しやすいwebサービスにもよくありますし、
プロ野球のリーグ戦も長い時間をかけたランキングシステムです。

「競争させ」「上位を抽出する」のが普遍的な仕組みですね。

ただし、一口にランキングといってもいくつか種類分けすることができます。
どのような種類分けがしうるかをちょっと見てみましょう。

絶対順位と相対順位

「順位の付け方」で2種類に分類できます。
絶対順位と相対順位です。

絶対順位は実数で「何位か」が示されます。
・100位のユーザーまでにこの報酬
・101位から300位まではこの報酬
と行った具合のものです。

絶対順位を用いると、直接的にユーザーの競争を煽りやすいです。
「あと10位あがると次の報酬がもらえる!」と思わせやすいからですね。

一方、相対順位は割合で「何%か」が示されます。
・上位3%のユーザーにはこの報酬
・上位10%のユーザーにはこの報酬
と行った具合のものです。

相対順位を用いる場合は、競争の煽り具合は絶対順位と比較すると多少穏やかになります。

全体順位と部分順位

「対象範囲」で2種類に分類できます。
全体順位と部分順位です。

ユーザー全体を母数として競わせるのが全体順位で、特定のセグメントに区切って競わせるのが部分順位です。
全体順位は分かりやすいと思うので、部分順位にどういったものがあるのか並べてみます。

・ギルド内ランキング
・フレンド内ランキング
・初心者ランキング

といったようなものがイメージしやすいと思います。

部分順位は全体順位と比較すると競争を煽る力は穏やかめで、どちらかというとコミュニケーションツールとして提供する場合に向いています。

もっとも理解しやすいのはLINEゲームですね。
そのゲームをプレイしている友達の中でのランキングを表示することで、軽い競争を煽りつつも「見て見て!勝ったよ!笑」とランキングを媒介にしたコミュニケーションを産むことがLINEゲーム群の戦略でした。

累積型と最高到達型

「スコアの付け方」で2種類に分類できます。
累積型と最高到達型です。

累積型は、ユーザーが入手したポイントやスコアを加算して順位づけします。
1回目入手pt + 2回目入手pt + ・・・ とポイントが積まれていく形です。

一方、最高到達型は「そのユーザーが1回の試行で獲得した最大ポイント」で争わせます。
ハイスコアランキンングをイメージするとその通りです。

いわゆるソシャゲでは累積型のランキングが用いられることが多いです。
「スタミナ」の仕様と相性が良いからです。
最高到達型はハイスコアを狙わせる仕組みになるので、
e-sportsやパズルゲームと相性が良いと思われます。

まとめ

ということで、ランキング機能をいくつかの方法で分類してみました。
実際の現場ではサービス、ユーザー、施策の属性に応じて適切な仕様を定めていくことになります。

達成報酬と合わせてモバイルゲーム運営の常套手段であるランキング。
うまく使って盛り上がるゲーム運営を作っていきたいものですね。

今回は基本的なランキング機能の分類に留まりましたので、次回はランキング機能のメリットデメリットや報酬の配置、順位帯の区切りかたについて書いてみたいと思います。

参考になれば幸いです。
ではまた今度。