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佐原総将物語

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第12話「両親に説得」

第12話「両親に説得」

25歳になったばかりの5月下旬、
仕事が早番で夕方に終わり、その足で
名古屋から実家の大阪に向かった。


今回の帰省は、奇襲だ。


両親には実家に帰る数日前には連絡
するが、今回はしなかった。


私の両親は1階で串焼き屋さんを営んでおり、
2階と3階が住居になっている。


「天竺」


と、書かれたお店の看板の前に来た。


実家に帰る時は裏口から入ることがほとんど

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第11話「きっかけ③ やっぱり、、、」

第11話「きっかけ③ やっぱり、、、」

世界一周したいという夢があって、お金がない
から働きながら旅をしようと思い、いろいろ
考えた結果、「靴磨き」なら世界中でできる
仕事ではないかと思いついた。


最初は少しお金稼げたらいいやという気持ち
で始めた靴磨きだったけど、学んでるうちに
靴磨きが好きになっていき、靴磨き職人として
世界を旅して世界を足元から輝かそうと手段
が目的になった。


よし、じゃあ会社に退職届を出して、

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第10話「上機嫌を売る仕事」

第10話「上機嫌を売る仕事」

世界一周するためのお金がなかったので、
世界中でできる仕事について働きながら
旅をしようと考えて「靴磨き」を思いついた。


当時25歳になる前だった。


まずは靴磨きのことを勉強しようと思い、
「自分が変わる靴磨きの習慣」という
長谷川裕也さんが書かれた本を読んだ。


最初はただ靴磨きのやり方を学びたいと
思って手に取った本だったが、この本を
読んで驚いたことが「靴磨き職人」とい

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第9話「世界中でお金を稼げる手段を探して」

第9話「世界中でお金を稼げる手段を探して」

レゴランドで働いて子どもから
「お兄さんの夢は何?」と質問されたり、

愛知県半田市で喜多川泰さんの講演会に
3年連続参加をして、前座の夢発表を聞いて
「お前はあそこで夢を発表することはないのか?」

という問いが湧き出てきたおかげで、
自分が死ぬまでにやりたいことは
「世界一周」だということに気づいた。


この物語を書いてる今は後1ヶ月で30歳に
なる時なので、5,6年前の自分のことを

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第8話「きっかけ②の後半 夢発表」

第8話「きっかけ②の後半 夢発表」

「未来に希望の種を蒔こう」


というタイトルの喜多川泰さんの講演会
に参加した大学4年生の1月の成人の日。


喜多川泰さんの講演会の前座で地元で野菜を
作られてる男性が自分の活動や夢を話していた。


私より少し年上だろうその男性が100人くらい
いる前で、堂々と自分の夢を話してる姿は爽快
でカッコよかった。


その後喜多川泰さんの講演を聞き、人生で
初めて訪れた講演会はとて

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第7話「きっかけ②の前編 読書との出会い」

第7話「きっかけ②の前編 読書との出会い」

時は遡り、大学一年生の頃、英語の勉強と
同じくらい熱中するようになったことがあった。


それは「読書」である。


高校まで大阪で育った私は野球推薦で岐阜県
の大学に通うことになり、なぜか野球部のチーム
メイトとも大学の同じ学部の子達とも馴染めずにいた。


というか、高校まで何かと地元の友達や中学まで
のチームメイトが高校も同じということもあり、
友達を作るということに苦労したこと

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第6話「きっかけ①お兄さんの夢は何?」

第6話「きっかけ①お兄さんの夢は何?」

大学を卒業後、私は愛知県にあるテーマパーク
「レゴランド」に就職した。


子どもの頃からレゴが好きで、誕生日や 
クリスマスにはプレゼントでレゴを買って
もらっていた。


2017年4月、私が大学を卒業する年に
レゴランドがグランドオープン。


「これは私のために作られたテーマパークだ!」


と、思ってしまうほど絶妙なタイミング
でのグランドオープン。


それに外資系

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第5話「ピラミッド入場しなかった問題」

第5話「ピラミッド入場しなかった問題」

大学4年生の夏休み、就職活動も終わり、
人生初の東南アジア1人旅に出た。


タイ、カンボジア、シンガポールの3ヵ国、
2週間の旅だったけど、当時の私にとっては
大大大冒険だった。


電車に乗って目的地まで行くことも、

レストランで注文をすることも、

観光地で現地の人から絡まれることも、

何もかもが初めてで一つ乗り越える事に
経験値が貯まって成長した気がした。


「外国

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第4話「もし自分が逆の立場だったら、、、」

第4話「もし自分が逆の立場だったら、、、」

フィリピン留学での日々はかなり充実していた。


1コマ50分授業で1日3コマが個人レッスン
で2コマがグループレッスン。


フィリピンに来る前から3年近くオンライン
英会話をしていたので、ある程度日常会話
はできていた。


そこから2週間、どっぷり英語漬けの日々を
過ごせたのでかなり英語力の向上と今後の課題
が見えた。


しかし、この2週間「で最も学んだことは
「英語」では

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第3話「カルチャーショック」

第3話「カルチャーショック」

大学3年生の冬休みを利用して念願のフィリピン、
セブ島へ短期留学に行った。


滞在期間は16日程度で、航空券、宿泊費〔寮〕、
授業料、食費を入れても20万円程度だったと思う。


今でこそフィリピン留学は主流になってるけど、
当時はまだ珍しくて


「フィリピン?なんやタガログ語でも勉強
しに行くんか?」


と、フィリピン人が英語を話せることを知らない
友達や親戚にはそんなこと

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第2話「身銭を切る大切さを実感した」

第2話「身銭を切る大切さを実感した」

大学生の間に「英語」だけは本気で勉強して、
卒業する頃には英語もある程度話せるように
なると目標を掲げた大学1年生の春。


18年間野球しかやって来なかった私も
英語の勉強は継続して勉強することができた。


なぜ英語の勉強は継続できたかというと、


「英語は野球より簡単」だったからだ。


真夏のいつ終わるか分からない守備練習や、

真冬のいつ終わるかわからないランメニュー

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第1話「夢を諦めた大学時代」

第1話「夢を諦めた大学時代」

野球一家の佐原家は男に生まれたからには
野球をするという宿命になっていた。


家族や親戚の子ども達は学校でいい点数を取る
ことよりも、野球の試合で活躍する方が褒めて
もらえるような家庭環境だった。


〔ちなみに私が初めて見たアニメは巨人の星〕


親戚の兄ちゃんが野球推薦で強豪高に進学が
決まった時のお祝いのされ方を見て、当時小学校
高学年だった私は勉強に時間を割くのをやめて、

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