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クライスラーを弾いていて思ったこと

クライスラーは20世紀を代表するバイオリニストです。

1875年、ウィーンに生まれます。
1939年にはナチスを避けてアメリカに移住し、1962年にニューヨークで亡くなりました。

クライスラーは今ではおしゃれクラシック的なイメージの頂点みたいな存在です。
僕は親が音楽家でもなければ最初からバイオリンがめちゃくちゃ弾けたわけではない。
努力しなければバイオリンを鳴らすことも楽譜だって読むこともできなかった。

クライスラーはまさに、天才。
おそらく本当に見えている景色が違ったでしょう。僕とは全く違う人種。
そんな彼の曲を練習しながら天才というものを理解しようと努めてみました。

しかし、天才を理解しようと「努力する」って虚しくないですか?笑
結局努力してんじゃん俺みたいな笑
結局自分の性質から逃れることはできないのかと絶望しますよね笑

結局凡人に天才は理解できない。それで良いとも思うのです。想像を絶するものがこの世にあるというのもちょっとワクワクしませんか?

しかしなんか悔しいなと。
活力がないと社会も人も動けないですし、天才は天才だから。じゃつまらんなと。

天才はいきなり出てくるわけじゃないですよね、何代も受け継がれた遺伝子情報、社会的な色んな面での豊かさ、天才を天才だと認めて支える仲間、バイオリンで言ったら師匠の存在も大きいですよね。

あと、教育ってめちゃ大事なんじゃね?と。
天才というものは反復不可能なことですよねだってその一回きりじゃないですか色んな要因が奇跡的に重なっただけの。

でも天才を生み出した過程は反復可能ですよね。

僕が思うに、天才を生み出す方法とは、

なにもしない。

なにもしないってのは、育児放棄とかではなく行動を制限しないということです。
例えば、学校の問題があって、なかなか子供が答えないとする。
そこでいや早く答えたら?とかこれはこうじゃんとか、言わない。とか。

そんなことで?

そんなことなのです。

自分は、誰にも邪魔されず何かに取り組んで良い人間なんだという常識を頭に植え付けることが天才を生み出すエネルギーなのです。

僕が思う天才とは、自分は何をやってもいい、みんなから応援される、自分はできるという自分だけの常識を持っている人間です。

これってフツーに素敵なことじゃないですか?
だから僕はバイオリン教室で世の中にそういう天才を増やしていきたいと考えて仕事をしています。
天才は作れば良いのです!ワクワクしましょう!

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