SOU FRAGRANCE

アロマの領域を超えた香りの空間演出とブランディングを。企業や空間のアイデンティティを香…

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アロマの領域を超えた香りの空間演出とブランディングを。企業や空間のアイデンティティを香りで魅せる。心に刻まれる記憶をより心地よく、鮮やかに。あなたや企業の香りを、世界中から探し出します。

最近の記事

4月の香り、どうする?

4月は出会いの季節、はじまりの季節、花粉の季節だ。 新しい環境へ飛び込む人、それを受け入れる人、新しい担当との挨拶や懇親会など、普段の数倍にのぼる緊張の機会も多いはず。 そんな中でご自身を演出させたり、自身に自信をつけたり、落ち着けるために香水を用いてはいかがだろうか? マニアックだが、香りを嗅いでそれが何かという情報が脳に伝わるのは0.2秒以下という研究データがあり、これは"痛み"の伝わる0.9秒よりもはるかに速いのだ。 そして脳に伝わった香りは、大脳辺縁系(海馬、扁桃体

    • 3月の鼻センサーは敏感!おすすめ香水

      梅の季節が過ぎ、道端の菜の花や沈丁花の香りに慣れてきた。春はもうすぐそこと言うこのシーズン。おすすめの香りは、バラやバニラ、香木といった、華やかさや穏やかさ、そして温かみを感じる香り。 今おすすめの香水をピックアップしてみた。 ペンハリガン | エリザベサンローズ 1870年、英国発のフレグランスハウス。一軒の理髪店から始まったペンハリガンから、雨上がりのバラの庭園を思わせる香りを。プッシュした瞬間から、柔らかで甘みのあるローズ。 フエギア 1833  | ラ カウティー

      • フレグランスプランナーという仕事をはじめるにあたり

        突然ですが、私の鼻は1000の香水を嗅ぎ分けることができますが、これは特別な事ではありません。嗅覚はつねに学習を続けますし、人間の嗅覚は象や犬に劣っても、機械を超えることもあるのです。 そして、あなたが今感じた香りはその風景を忘れても記憶に残るのです。 皆さんはかおりで記憶がよみがったことはありますか? 私には、スーパーの果物売り場の香りで思い出す場所があります。 幼少期、姉と2人でおつかいに行った、今はないスーパーです。祖母の家の近くで、2、3回しか行ったこともないのに

        • 日本の香り文化

          その香りの愉しみ方は時代ごとに変化してきた。香ることが発見されたときと同じく「焼」で香りを楽しむに始まり、754年の鑑真和上来日後には練りで、間接的に熱を加える方法が加わった。  平安時代には「空薫」として、室内の方向の演出に使われるようになった。さらには衣装に香りをたき込めて、姿がなくとも香りで誰かを示す役目も果たすようになった。炊き込めた香りを「移り香」、風や動作によって香りが立つことを「追風」(おいかぜ)という。「追風用意」は衣装に香りをたき込めることを指した。 平

        4月の香り、どうする?

          香料“沈香”について

           前項でOud(ウード)として紹介してきたが、日本では沈香(じんこう)とう。それは文字通り、樹脂の重さゆえ水に沈む木として古くから伝わってきた香木だ。日本におけるその歴史日本書記の記述に遡る。595年に淡路島に香木が漂着してその歴史が始まる。 (沈む木が漂着、、?それはもともと軽い木の一部に沈香と化した部分があったためだ)日本文化・香道を語る上で欠くことのできない香木の一つであり、香道における最高級の香木だ。 熱を味方にする香り  同じくお香で見かける白檀(びゃくだん)や

          香料“沈香”について

          香水でも香道でも“崇拝”される香りとは

           それはウード/沈香(※伽羅)と呼ばれる香料。耳にしたこと、もしくは香ったことがある方も多いと思う。仏前のお香で出会うこともある。  まず「ウード」という呼称は世界的な呼び名で、沈香そしてそれに内包される伽羅という最高級の”ウード”の呼称は香道文化で作られた言葉で、日本では産地によって呼称を変えている。 ウードは何か。花?木?石? 簡単に言えば木の傷口にできるもの。アガーウッドの木(ジンチョウゲ科アキラリア属)から得られる希少なエッセンスだ。アガーウッドの木は、主に東南

          香水でも香道でも“崇拝”される香りとは

          風景と匂いと記憶について

          嗅覚と視覚、感覚の中でも特に奥深い領域に住む二者。人間の五感による知覚(情報判断)の割合は視覚83.0%、聴覚11.0%、嗅覚3.5%、触覚1.5%、味覚1.0%『産業教育機器システム便覧』(教育機器編集委員会編 日科技連出版社 1972)だ。  しかし、彼らの記憶の力を比較するなら、嗅覚が一歩先を行くと言われている。これに関わるのが「プルースト効果」―香りが私たちの記憶を豊かに呼び覚ます、魔法のような現象だ。  プルースト効果によって、香りが過去の瞬間を心に生き生きと蘇ら

          風景と匂いと記憶について

          ファッションフレグランスの進化、ニッチとの関係

          香りとファッション、これらは時折美しく交わり、新たな感覚を生み出す魔法の要素と言える。ファッションフレグランスは、その名の通り、香水とファッションが見事に融合する美の表現である。 これらの香水は、ブランドの心臓部から派生し、アイコンとしての存在感を放つ。ファッションフレグランスは、ブランドの独自のスタイルやコンセプトを瓶詰めにし、香りの中にブランドのアイデンティティを宿すのが使命である。都会的で洗練されたブランドは、その特有の雰囲気を香りに込め、それを世界中に広める。 そ

          ファッションフレグランスの進化、ニッチとの関係

          ニッチフレグランスと香りの空間演出

          SOU FRAGRANCEは香りを用いて日本の感性をより豊かにしたいと考え、特に東京や大阪以外の地域での香り文化の発達を目標としている。これに至ったのは、2018年ごろに出会った「ニッチフレグランス」と定義される香水との出会いが大きい。ニッチフレグランスについて。 香りは、我々の感覚を刺激し、独自の世界へと誘う不思議な魔法だ。その中で、近年注目を浴びているのが「ニッチフレグランス」。これは、大手メゾンや一般的な香水ブランドとは異なり、より小規模で独自性を追求した香りのアート

          ニッチフレグランスと香りの空間演出

          企業が香りを戦略にする理由

          プルースト効果は、フランスの作家マルセル・プルーストが描いた小説「失われた時を求めて」に由来する心理学の概念であり、特定の刺激が過去の記憶を呼び起こす現象を指します。この効果は、香りが特に強力な記憶と感情のトリガーであることに着目しています。  香りを巧みに使った企業戦略は、まさにブランドの深化と記憶に残るエクスペリエンスを提供する鍵と言えるでしょう。  香りは言葉や視覚よりも直感的で感情的な領域にアクセスし、消費者の心に長く留まる可能性があるのです。  様々な企業がフレグラ

          企業が香りを戦略にする理由