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【双極性障害】嫌な考えを鎮めてリラックス

うつの時期になると、さまざまな理由から思考が混乱してしまい、嫌な考えに飲み込まれて、気持ちをリラックスさせることがとても難しくなります。

自分はきっとこの苦しみから逃れることはできないだろう、仕事も失って破滅してしまうに違いない、そのうちバチが当たるに違いない、といった非現実的な考えに至ることはよくあることです。また、ささいなことを心配しすぎる人もいます。過去の失敗についてくよくよと悩み、後悔の波が繰り返し襲ってくることもあります。自己批判が止まらなくなり、生きていてごめんなさい、という気持ちになってしまう人もいます。

このような思考の混乱はとても不健康なことですし、いつまでもこういう考えに憑つかれていると、うつが悪化する原因にもなります。

意識的に頭の回転速度をゆるめ、気持ちをリラックスした状態にしましょう。身体と心をリラックスさせることは、うつ症状を効率よく和らげていくための第一歩です。

とはいえ、混乱した思考に飲み込まれているときは、いくら「リラックスが大事」と言われても難しいですよね。そこで、簡単にできるリラックス方法をご紹介します。

「心を休める習慣(植西 聡 著」」によると、ヒーリングミュージックを聞くことでセロトニンが分泌されるそうです。特に、鳥の声や波の音、雨音といった自然の音が入っているものが効果的です。

また、美しいものを見て感動することでも、セロトニンが分泌されリラックス効果が得られます。公園で木や鳥を見たり、実際に木の幹や草花に触れるのもおすすめです。

私は激うつ状態のときにカメラを持って裏山に行ってみたことがあります。3月でした。梅の木に花のつぼみがたくさんついているのを見て、「今はこんなに寒いけれど、確実に春はやってきているんだな。私も今はとても辛いけれど、きっと私にも春はやってくる。」としみじみ感じたのをよく覚えています。今でも、梅の木を見るとその時の感動を思い出します。

外に出る気力がないときでも大丈夫。美しい風景、絶景、花などの写真を見るだけでも効果があると言われています。窓辺で太陽の光を感じながら、きれいな風景やお花の写真集を眺めてみるのはどうでしょう。

入院していた時、友人が世界の絶景の写真集をプレゼントしてくれました。それを眺めていると気分が良くなるので、いつも手に持っていた記憶があります。

また、窓の外の空や雲を眺めることでもリラックスすることができます。このとき、「わぁ、きれいだなぁ」と声に出すことも大切です。声に出すことで、「いま自分は感動しているよ」と脳に働きかけるのです。

このようにして、嫌な考えに支配される時間を減らしていきましょう。嫌な考えが頭をよぎったら、空やきれいな写真を見て、「きれいだなぁ」と言ってみましょう。意識して気持ちをよそに向け、少しでも心が休まることを試してみれば、きっと気持ちの違いを感じられると思います。

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