自分が見たいのは本物ではなかったという話。K-1 WORLD MAX 2024感想


率直な感想

RISEの18試合も長かったけど、プレリミナリーファイトから合わせて28試合は多すぎる。そしてただでさえ長いのに途中で演説が入ったりわけのわからないセレモニーが入ったりもつらすぎたし、煽り映像ニ種類挿入されたり、もっとなんとかならんかったか。
あと70kgはもう遥か高みの次元になってしまっていて、ちょっとついていけない感も出てきた。まぁコロナ禍であれになっただけで初期からグレゴリアンとかアラゾフみたいな化け物もいたんだけど。木村ミノルもある意味化け物か
カルロス路線とどうも相性が良くない気がしてきた


前半戦 天晴!卜部功也vs鈴木勇人

K-1グループにしては珍しく判定が多め。秋山成勲は出すな見たくない。
宇佐美秀メイソンがKOするも相手は2年ぶりくらいのベテラン。玖村 朝久もKOすることができず、怪しい流れが漂う中に卜部功也vs鈴木勇人の試合がはじまる。
鈴木勇人は何年も前から65kg級で戦い続けKrushのタイトルも獲得した。タイトルマッチに挑戦した林健太にもKO勝利している。
卜部功也は60kg62.5kgで頂点を取り。3階級目として転向。ただし3年弱のブランクが空いた上でトップファイターの鈴木はどうなるか
序盤早々に卜部のカーフキックが鈴木に襲いかかる。これは卜部が一気にいくかと思いきや鈴木のパンチが卜部にクリーンヒット。
そこから卜部は何回もダウンを奪われ、鈴木もフラフラ。ダウンの回数で鈴木が競り勝った。
試合後鈴木は車椅子姿でインタビューを受けるほどだった。
65kgは王者の大和哲也がタイトル返上したため空位となっている。ただこの階級はRISEもトーナメント開催を予告しており選手の食い合いが懸念されるところだ。
大会通して鈴木勇人にはMVPを与えたい。


対抗戦 予想と結果と感想

魁斗vs新美 予想:魁斗 結果:ドロー ※ホーストカップ

田中vs斎藤 予想:斎藤 結果:斎藤
陽勇vs龍華 予想:龍華 結果:陽勇
花岡vs池田 予想:花岡 結果:花岡
鈴木vs金子 予想:金子 結果:金子
中村vs与座 予想:与座 結果:与座
 ※ここまでRISE

松山vs原口 予想:松山 結果:松山 ※ここからK-1
兼田vs戸井田 予想:兼田 結果:兼田

江川vs常陸 予想:常陸 結果:江川
菅原vs宮崎 予想:宮崎 結果:宮崎
軍司vs門口 予想:門口 結果:軍司

7勝4敗と何とも言えない予想結果となった。
しかしまぁ11試合もあってKOは3つと寂しい限り。まぁザマッチや去年の対抗戦もKOそこまで多くなかったけど

試合はまぁ金子と与座と兼田くらいしか期待してなかったので、金子が勝って嬉しいなってくらいで特別に感動があったわけでもなく。
まぁ江川と軍司が予想に反してめっちゃ強かったのがびっくりだったけど。

あとRISE関係者とRISEファンが判定でどうこう言ってるのが散見したが、彼らは海人vsストーヤンとかで判定に疑問を呈したのだろうか。あの試合に比べたら全部まともな判定だったと思う
個人的におかしいなと思ったのは江川vs常陸以降の3試合がいずれもドロー延長だったことくらいだろうか(それぞれ本戦だけで江川 宮崎 軍司が勝ったと思った)。

伊藤代表は対抗戦はこれで終わりみたいなことを匂わせていたが、K-1視点では対抗戦にあんまり旨味はなかったように思うものの、金子や与座といった人気選手をRISEで使えたのは対抗戦があったからじゃない?
この前のRISEは対抗戦なかったらなかなか悲惨な大会だった気がする。実際筆者は金子与座が出なかったら見なかった


後半戦 70kg世界レベルはちょっと胃もたれ感が強い

対抗戦という一山があったのもあって(ここまでで16試合見てる&演説に謎セレモニーもあって)、体調が万全ではなかったのは認めるが、ちょっと世界レベルにはついていけなかった。

初戦のシルバvs璃久(K-1Sウェルター日本人No.2)はいつもの世界に跳ね返される日本人という良く見た光景、続いて優勝候補かつ実績が一番あるタナンチャイがK-1ルールに一切適応できず緊急出場の選手に敗北。
アラゾフの後継者はさすがに身体能力と技術を披露し相手も強かった。
そして優勝候補の一人で海人に疑惑判定で負けたストーヤンがまさかの一回戦敗退。
167cmボクサーはバックブローに対応できずに敗北。K-1MAXでもボクサーが沈むのよく見たなぁ・・・
王者オウヤンは強豪パスカルを完封。オウヤンまた強くなってない?
そして我らが和島はKO負け。元々ディフェンス面で不安のある選手ではあったが、今回はいつもに増してふわふわしてた気がする。
もっと丁寧にガードを固めて、相手を見て戦って欲しかった。

順番が前後するがクルーザー級タイトルマッチも開催。挑戦者リュウがカリミアンを圧倒し新王者に。
なお途中のイエロカードはレフェリーがミスっただけな気がする。試合を止めたいなら割って入るべきだからリュウが可哀想だった。
あとインスタントリプレイやめない? インスタントリプレイがあって良かった事1回も無い気がする。

試合後、サッタリが挑戦者に名乗りでたがちょっと厳しいんじゃないかなぁ・・・


まとめ ガチ路線は今一度戦略を練り直すべき

和島も璃久も負けてしまって7月の決勝トーナメントは普通に考えて日本人抜きで開催されると思われる。
まぁ開催国ボーナスで和島に最後の一枠をあげても良いとは思うが・・・

とはいえ今のままだと外国人天国での運営となってしまう。

それで儲かるならば良いが、旧K-1は佐竹や武蔵ほか沢山の正道会館の選手達が下支えし、旧K-1MAXも魔娑斗を軸に大会を運営していた。
テレビマネー全盛期であってもそうだったのだから、今の時代で日本人選手を使えないというのは興行的に苦しいだろう。
RIZINも朝倉兄弟 堀口 平本を主軸で売上をだしているし。

会場の照明が暗くされてたのもあったけど、一番盛り上がったの鈴木vs卜部だったし、空席結構多かった気がする(試合数多すぎて全部見てられないってのと、武尊みたいなメインイベンターがいないのも関係するか)。

海外PPV売上は不明だが、売れたのであれば大々的にアピールすると思うので多分奮ってないんだろう。

筆者も含め「現在の」ファンが求めてるのは卜部vs鈴木みたいな試合なのは間違いないと思う。

今現在の一般会員女性会員収入をアテにしたジム運営もやめろとは言わないが、格闘技界を盛り上げたいなら、運営として選手の育成にも手をだすべきだと思う。

そもそもキックの本物路線は旧K-1が消滅したり、ONEやGLORYが苦戦してるあたり厳しいというのは運営は理解しているのだろうか。
まぁONEは見せ方がものごっつ悪いから自業自得感あるけど・・・

面接時に「遊ぶ金欲しさに」と言いたい人生だった。