見出し画像

迎えだんごと送りだんご

盆と正月

長崎県の島原市という日本のかなり西側に住んでますが、お盆と正月は子どもの頃からとにかく忙しく過ごしてました。
クリスマスはほとんど関係なくて、12月25日くらいは正月前の空気感満載。田舎にとっては一大イベントで、座る時間もないくらい、家に親戚やら地域の人やら溢れかえって母の多忙な姿が思い出されます。
ここらへんの話は書くとかなり長くなるので今日は割愛。

いまはほんとに寂しくなって、ほとんど両親を尋ねてお参りにいらっしゃる方もなくなって、昔からすると優雅な時になりましたが、父ものんびりすごしてます。とはいえ、いちおうやれることはやろうと私の中に刷り込まれてることもあって、まだまだちょっとだけ頑張る気持ちも。

家に受け継がれてきたもの

祖母の厳しい指導のもと、本家に嫁いで苦労を重ねて生きてきた母から、盆と正月は指令される時でした。とにかくたくさんやることがあるんですよ。その期間は私のプライベートはほぼなくなるくらい覚悟しないとだめだったので、ある意味恐怖(笑)。正月のお雑煮(具雑煮)のこと、神様仏様にお供えするやり方、お盆は仏様を迎える準備、お墓に灯籠を灯しにいくこと、精霊船の準備。家のことも含め、地域の活動も頑張ってきた両親でした。

精霊流し

司令塔だった母が、数年前から「どうだったかねぇ」なんていう言葉を言い出した時、、、やばい、、と危機感。
姉と兄は同居をしてなくて、出戻った私だけが母の指令でいろいろやってきたんだけど、家のいろんなことをもう誰もわからなくなる。。。と思い始めた時、写メをとったりメモをしたり覚えていることを残し始めました。

島原の具雑煮 FBの過去投稿に救われる

迎えだんごと送りだんご

13日の迎えだんごは、仏様が早く帰って来れるようにコロコロと。
15日の送りだんごは、仏様がゆっくり帰ってくださるように平たく。

母に教えてもらって、毎年つくってますが、どうやらこれが反対かもしれないということを友人に教えてもらって驚きましたが
うちと同じようにつくられる家庭もあるようで、地域や家によってまちまちなのかなと今回感じました。

母が教えてくれたことは、祖母から教えられたことかもしれないし、口伝えで伝えるものはどこかで間違ってしまうかもしれないけど(笑)
ただ私の中に残り続けるのは、その時は嫌々やらされてる感満載だったけど、母が私に教えてくれたあの時間が幸せだったなという記憶です。

送りだんごは平たく

人と人が重なり過ごした時間の積み重ねが、風習となり、伝統となり、
それぞれの場所で微妙に違う個性があるのでしょうね。
その途方もない積み重ねはあったかくて美しい。

年々簡素化していく年中行事。どこまでいつまでやれるかわからないけど、ご先祖様を身近に感じる節目は時間をとっていきたいものです。

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはカラーで世界を変えていく社会活動に使わせていただきます。