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『 manaki 』〜心と繋がる方法を分かち合う〜"吉井孝さん”

『 manaki 』という、心と繋がる方法を教室を通じて発信し、全国各地、海外でも精力的に活動する“吉井孝さん”にお話をお伺いしました。

■吉井 孝(よしい こう)さんプロフィール
出身地:京都
活動地域:世界各国
現在の職業及び活動:17歳の時、気功や瞑想との出逢いを通じ、平和や豊かさが一人ひとりの心の中にある事を知り、そのメッセージを分かち合い伝えていきたいという思いで2002年に気功教室を開催。manaki教室やワークショップを年間200本以上をこなし、(延べ人数2万人以上)京都を中心に、全国各地、海外ではロサンゼルスなど、各地で精力的に『 manaki 〜今を感じる』という心と繋がる方法を教室を通じ発信し続けている。 現在は京都にて、暮らしや日常の中での繋がりを身近に体感してもらえる自然農法を用いた農園作りや、心と身体を整えるサロン作りなど場作りにも力を注いでいる。
座右の銘:『人事を尽くして天命を待つ。』

「心の中にポッカリと穴が空いたような感覚。」

Q:吉井さんの原点とは何ですか?

吉井 孝さん(以下、吉井 敬称略)
3〜4歳ぐらいから、自分の心の中にポッカリと穴が空いたような、何か満たされない空虚な感覚がありました。家族もいるし、友達もいて周りの環境は整っているのに、何故なんだろうと。理由は分からないし、その心の埋め方も分からない。とにかく人に合わせて生きるしかなくて、その反動で中学時代にヤンチャをするようになりましたが、人に迷惑をかけることで一時的に満たされたとしても、また空虚な感覚が襲ってくる。どうやったら自分の中は満たされるんだろうと、漠然と疑問を抱いて生きていました。

記者 とても共感できます。吉井さんだけじゃなくて、多くの人がそのような満たされない感覚を持っているんじゃないですか?

吉井 そうですね。実は父も小さい頃からそういった感覚を持っていたそうです。父は陶芸家なんですが、20代から真理を探求するようになり、毎日朝夜と1時間ずつ瞑想をしていました。小さい頃に一緒になって寝る時に、父はいつも布団にくるまって座っていて、何してるんだろうって(笑)
そして27歳の時に求めていた本来性のところに気づき、そこが人生の始まりになったそうです。しかし当時は、そういう話ができる空気じゃなかったので、誰にも共有することができなかった。それで父は一人ひとりの中にある本来性を伝えたいという想いをもっていて、小さい頃からそこが一番大切なんだよということを、家庭の中で教えてくれていました。

記者 どんなことを教えてもらっていたんですか?

吉井 僕にとっていちばん良かったのは、山の中に住んでいて、森の中で遊べるような空間を父が造ってくれていたことです。自然の中で遊んでいた時の感覚は、空虚さから離れていたし、魂が喜ぶという体験が今でも残っていて、その体験が今の僕の活動と繋がっていると思います。

幸せの場所は、外にはなかった

Q:今の活動のキッカケは何ですか?

吉井 高校生の時、生まれつき感じる力を持った同級生がいて、その子との出逢いをキッカケにして気功と出会いました。

その時に初めて、“体の感覚を今に置く・感じる”ということを知りました。とても不思議な感覚で、ただ感じているだけなのに純粋に楽しくて、とにかく嬉しかったんです。今まで自分以外の何かを通して感じる楽しさはあったけど、ただ自分の呼吸や氣を感じるだけで、こんなに自分の中からワクワクしたり、好奇心に満ちた感覚になったのは初めてでした。

そこから、目に見えない人の氣や場の空気、モノなどを意識して世界を観るようになり、そうやって“感じる”ということを育む中で、小さい時からずっと求めていたものが、“実は今ここに在る”ということに気づきました。
そこに触れてから、空虚な感覚が襲ってくることは一度もなくなりました。

記者 すごい経験ですね。

吉井 これはきっと、僕だけじゃなく全ての人に起きることで、その幸せの場所は、外にはなかったという確信に繋がりました。その瞬間、今ここに生きている理由がハッキリとして、明確なビジョンが観えてきました。

それは、一人ひとりの中にある本来生に立ち戻る方法を分かち合い、一人ひとりの心の中を愛で満たしていくこと。その繋がりを世界中に広げていくこと。それから17年間くらい、講師としての今の活動を続けています。

今ここのリアリティを紡いでいく。

Q:今はどんな活動をされていますか?

吉井 『 manaki』という心と繋がる方法を、教室を通じて発信しています。  気功という言葉を聞くと、超能力のようなイメージを持ったり、みなさんが持っている過去のイメージで受け取ってしまうので、元々興味がある範囲の人にしか伝わりません。しかし、これからの時代は間口が広がっていくことが大事だと思っています。そのような背景もあって、『 manaki』というオリジナルのカタチが生み出されました。

記者 『 manaki』とはどんなものですか?

吉井 『mana』という言葉は、ハワイでは“神聖な力・自然の力・愛”という意味で使われています。日本では「まな板」など、“魚や食べ物”を表す言葉として使われています。そして世界の共通言語では、“命そのもの”として認識されていて、その『mana』に、人の意識や、気持ちを当てはめて、『 manaki』という言葉が生まれました。

記者 吉井さんと話してると、この場の空気が変わるというか、不思議と心地良い感覚になってきます。何か意識されているんですか?

吉井 場というのは、そこに空間があります。『 manaki』の中にも「間」という言霊があって、今僕が話したことも、相良さん(記者)が間になって僕を受け入れてくれるから、僕の中にあるものが自然と出てくる。今、この場のリアリティの中で自然と出てくるものだから、無理に何かを出そうということはありません。"今ここのリアリティ”を紡いでいく。『 manaki』はそのことの実践ですね。

記者 そこに立ち戻ることができれば、幸せになれそうな気がします。

吉井 これからAIの時代と言われていますが、AIも人間が生み出したものなので、楽しんで享受すればいいと思います。ただ自分の中が満たされていないエネルギーを外で満たすことになれば、それは一時的なものに過ぎません。自分の中に平和があると知っていると、必要以上に求めないし、その上で自分の欲も楽しめる。それが本来性を失った状態で走り出すと、限りの無いものになりそれが戦争さえ生み出してしまう。今この世の中で起こっていることは、根源的に自分の中の平和を忘れているから起きていることです。自分の本来性に立ち戻るという体感を、一人ひとりに伝えていくこと。それが僕のやるべきことだと思っています。

記者 自分の本来生に気づいた時から空虚感がなくなったと仰いましたが、そのリアリティは、昔と今とで何か変わりましたか?

吉井 17年前に出会った時と今では、そのリアリティに対する信頼が大きく変わりました。自分の心の中に種があるとして、水や養分を与えることで、芽が出てきますよね。でも、そこに何も与えなくなったら当然枯れていくでしょう?真理体験・覚醒体験をした人がその体験を話すことはできるけど、今その人がそこにいて話しをしているのか?自分が一度体験したことで分かったつもりになってしまってないか?そこを見失わないことが大事です。でも人間は肉体や脳を持っているし、囚われる環境があるからこそ、そのことを忘れてしまうんですね。だからこそ、自分に戻るということを意識的に習慣化し、毎日リセットしていくことが大切なんです。

心を育むことができる場を、みんなで創っていく。

Q:最後に、夢やビジョンを聞かせてください。

吉井 今京都のおへそと呼ばれる南丹市に住んでるんですが、そこに"akatsuki earth field”という名前の3000坪くらいの土地を持っています。僕の父は"里山を創る”というビジョンをずっと描いてきてたんですが、その土地をちょっとずつ開拓していて、果樹、お米、野菜、お茶など、40種類の作物を育てながら、父を中心として、仲間と小屋を建てたり、井戸を掘ったり、農業体験、リトリート、自然の中で感じるワークショップ、マルシェ、染物など、そういう暮らしや文化を大事にしながら、みんなが自然を体験し、心を育むことができる場を、みんなで創っていこうとしています。

もう一つは、『 manaki』の半年コースのカリュキュラムをつくっていて、世界各地で展開していきながら、地球の家族のような人たちとの繋がりを世界中に広げていきたいと思っています。

記者 ワクワクしてきますね!ぜひ行ってみたいです!

吉井 もう一つワクワクするビジョンがありまして(笑)
それは"新たなダンスシーンを創る”こと。今まで色んな表現がありますが、日本人は表現したくてもできない"何か”がある。色んな楽器を使って、音の振動で心をひらいていくアーティストの方と一緒に全国を回らせてもらっているんですが、ジャンベや、ディジュリボーンなど、振動が強い音は、みんな自然と身体が動き出し踊りたくなるんですね(笑)僕自身もずっとダンスをしていて、体で表現することの喜びを感じていました。老若男女、どんな人でも音楽とダンスを自由に楽しめる。"ダンスリコネクション”という新しい祭りの場も創りはじめています。

記者 吉井さんの生き方、ひとつひとつのビジョンが本当に美しいですね。最後までインタビューありがとうございました。

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【編集後記】
今回記者を担当した相良です。吉井さんの澄んだ瞳と、柔らかくて温かい雰囲気に、とにかく心地良く癒される時間になりました。また、紡がれる言葉の一言一言が美しくて、吉井さんの生きる姿がそのまま表れているのを感じてワクワクしました!吉井さんの今後の活躍が心から楽しみです。

この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。


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