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【夢喫茶*Dream Cafe*(3)夢の中で出会うキャラクターたち】

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僕はおばあちゃんの家に来ていて、何をするでもなく庭をぼんやりと眺めていました。
 
広々とした庭には二羽のニワトリと一匹の犬が、何かに慌てているかのように走り回っています。別に一方がもう一方を追いかけているというわけではなく、二羽と一匹はただただ庭をぐるぐると駆け回っていました。
 
しばらくすると、庭の物置の陰から熊が姿を現しました。
 
ニワトリたちはますます慌てて、羽をバタバタさせながら盲滅法に走り回ります。一方の犬はというと、キャンキャンと吠えながら勇敢にも熊に立ち向かおうとしています。でも、何せ大きさが違いすぎました。ニワトリと犬は・・・結局は熊にやられてしまいました。
 
すると今度は驚いたことに、どこからともなく大きなライオンが庭に現れたのです。ライオンは落ち着いた様子で熊に向かってのっそりと歩いていきました。熊は威嚇するように前足を上げてひと吠えしました。そして、二匹の動物は睨み合ったかと思うと、取っ組み合って格闘を繰り広げ始めました。
 
僕はどうなるだろうとハラハラしながら猛獣どうしの戦いを見ていましたが、とうとうライオンが熊をやっつけることで決着が着きました。ライオンはゆったりと熊の上にまたがって、熊を見下ろしていました。
 
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夢に登場するキャラクターたち


この、まるで童話のようなお話は、なんと私の知り合いのSさんが先日実際に見た夢の中での出来事です。
 
これほど極端ではないかもしれませんが、皆さんも夢の中で思ってもみなかったような人物やキャラクターたちが登場し、ドラマを繰り広げる、という体験をされたことがあるのではないでしょうか。
 
そしてそのような夢を見た翌朝は、「不思議な夢だったな」「最近ストレスが溜まってるせいかな」などとぼんやりと思ったりして、そのまま夢については忘れてしまう、ということも多いかもしれません。
 
今回は、そこから一歩進めて、そのような夢にどのような意味が隠されているのかをみていきたいと思います。

夢のキャラクターが持つ意味


 夢をひもとく際のやり方のひとつに、
 
夢に登場するキャラクターをすべて自分の一部とみていく
 
というものがあります。
 
自分の一部、というからには、「自分の中にはさまざまな部分がある」という前提ですが、このさまざまな部分の中には例えば、
 
「自分にとってわりと馴染みのあるふだんの自分」

の他に、
 
「たまにしか顔を見せない自分」
「未知の自分」

 
なども含まれます。
 
例えば、ふだんは穏やかで静かな人が、大切な人を守るというような場面で、突然人が変わったように勇敢に行動を始めたりすることがあります。このように、「自分の中の色々な部分がその時々で顔を出す」ということは誰でも体験することかと思います。
 
そして夢は、自分の中にあるこのような様々な傾向や側面、物事に対する時の態度などを、夢の各要素やキャラクターという形で見せてくれることが多いのです。
 

夢に出てくる要素をリストアップしてみる


 上記の夢にはたくさんのキャラクターや要素が登場していますが、まずはどのような人やモノや動物が出てきたか、リストアップしてみましょう;
 
 ⭐️おばあちゃんの家に来ている僕
 ⭐️ ニワトリ
 ⭐️ 犬
 ⭐️ 熊
 ⭐️ライオン
 
もっと細かくみていく時には、「おばあちゃんちの庭」や「物置」というのも要素としてカウントすることができます。 
 

夢をひもといてみる

 
夢のひもとき方は数限りなくあり、正しい一つのやり方というのはありませんが、このときはとりあえずSさんに「それぞれの動物が、Sさんの中にある様々な側面を表しているかもしれない」という観点から夢を眺めてもらいました。すると、
  
「確かに、大変なことがあるときの自分の反応として、夢の中のニワトリや犬のようにわーっと落ち着かなくなったりすることがある。熊は一見強そうだけど、感情的になりすぎてしまうときの自分に似ている。今までの経験では、こういうふうにカーッと熱くなってしまうとろくなことにならない」
 
とのことでした。そして、
 
「冷静でどっしりと落ち着いているライオンの方が結局は熊よりも強い。こういうふうな自分でいられたら理想だけど」
 
と言いました。
 
Sさんにとっての夢の中のライオンは「冷静でゆったり、どっしりしていられる自分」の象徴で、これをSさんは「ふだんの自分とはかなり違う自分」と捉えているようでした。 

夢のメッセージ


 このように、夢は様々なキャラクターやストーリーを通して、「未知の可能性も含めた自分の全体像」を見せてくれると考えることができます。

上記の夢をそのような観点からみていく中で、Sさんが
 
「確かに自分にはこのような側面があるなー」と気づいただけでもかなり大きなことです。
 
そして、ここで何より大事なのは、ライオンという形で表されている、「Sさんがあまり気づいていない自分の一部・Sさんが持つ可能性」についての部分です。
 
前回の記事で、「夢は起きている時の私たちが気づいていないことを教えてくれたり、自己成長をサポートしてくれる」ということをお伝えしました。その意味では、この夢はSさんに「ゆったり、どっしり、冷静な自分についてもっと意識したり、そのような部分をもっと前に出していくことに取り組んでいくとよい」というメッセージを伝えようとしている、とみることができます。

そしてSさん自身もそのことに薄々気づき始めているようでした。
 
「以前、200人位の前でプレゼンをしなければならなかった時に、なぜかすごく腹が座って落ち着いてできて、自分でも驚いたことがある。ごくたまーにそういうことがあって、そういう時は周りの反応も良いし、何より気分がすごく良い。」

まとめ

 
今回は、
 
1)夢にどのようなキャラクターや要素が登場していたかリストアップしてみる
2)それらのキャラクターたちが自分の様々な側面や未知の可能性を示しているなら、と考えてみる
 
ということをしながら夢をひもといてみました。

次回は、夢のキャラクターたちが持つ意味を、夢辞書に頼らずに見つけるための方法やコツについてお伝えする予定です。

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ここまでお読みくださりありがとうございました。


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