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アルビレックス新潟の現在地、目的地、そしてこれから

残り一節となった2023シーズンのJ1リーグ。
J2から昇格初年度のアルビレックス新潟はリーグ10位につけており、同じく昇格組の横浜FCがほぼ降格という状況と比較しても、新潟自体の経営規模(恐らくリーグ最下位の人件費)を考えても、10位は凄いことだと思う。



J2からの継続性


新潟がJ2に降格してから、数シーズン昇格するチームのサッカーを見てきた。殆どのチームが守備を固めて、前線の外国籍枠のパワーでJ2を蹂躙して昇格しては降格してきた。
新潟のように繋ぐスタイルの徳島もJ1で通用せず降格し、成功したと言えるのは福岡くらい。元々資金力豊かな柏や京都もJ1で生き残り続けているが、上積みのないサッカーで色んなものを消耗しながら戦うも、成績を残せず苦労している。
そんな数シーズンのJ2→J1組と比較すると、新潟はJ2でもJ1でも同じサッカーをして通用し、残留を早々に達成し、一桁順位を狙えるまで戦えた。これは本当に凄いことだし、このことをサポーターはもっと誇っていいと思う。



美意識と技術力


何故、我々新潟はJ1で通用しているのか
私が考える一つの仮説は「アルベルトが残したサッカーへの美意識」だと思う。クライフが残した「美しく勝利せよ」という哲学を持っているアルベルトが新潟に「自分たちのアイデンティティ、故郷に誇りを持つこと。そして、自分たちを信じてサッカーを貫くこと」を徹底させた。
つまり、自分たちの理想像となるスタイル、やり方、上手さ、強さ、ひいてはそれらへの美意識という名の追求心がある。
サポーター自身もここ数年でサッカーの美意識が根付いているはず。GKが簡単にロングボール蹴ったり、意味のないクロスややり直さない攻撃を見ると、なんだかモヤッとするでしょう?
狭いエリアでボールを扱えなかったり、視野が狭かったり、味方を苦労させるパスを出す選手が良い選手だとは思わなくなってきたでしょう?
サッカーは「個人技×チーム力」のスポーツだ。美しいサッカーをするという美意識があるから、上手くなれる。サポーター自身も、何も拘りないことは上手くなれず、拘りのあることが上手くなる経験は皆持っているはず。
皆が同じ絵を頭に描いているから、チームが複雑だけどチャレンジングでやりがいのあるサッカーを継続できている。
「勝てば何でもいい。兎に角、守備を固めて、カウンターで勝つチームを作るんだ」これはサッカーの一つの正解かもしれない。ただ、長期的な目でみたら、選手は上手くならないし、チーム力も上がらない。
「難しいけど、皆がチャレンジして、リスクを犯し、パスを繋ぎ、相手に指一本触れさせずゴールを目指す」こんな美意識があるから、強くなれる。
それがJ2から昇格しても成長し続けるチームの一つの要因だと思う。

これからのこと


とはいえ、リーグ最下位の資金力。そして、選手たちはどんどん成長し上手くなっている現実。これらを考えると、選手の流出は避けられないと思う。
J2昇格メンバーが、成長し、J1でも堂々戦えるようになったのは、今の新潟のスタイルがあるからだと思う。
メンバーが抜けても、次の新しい選手たちが、同じように美意識をもって、そして、サポーターたちも美意識をもった目でクラブの歩みを見ることが出来れば、チームの成長が止まることはないと思う。
そして、一番大事なのはお金です。そもそも、資金力があれば上手くなった選手たちは新潟でプレーし続けることが出来る。
是非、シーズンパス、後援会、ユニフォームへの課金していきましょう。私もします。
来年は優勝目指しましょう!


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