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作曲備忘録⑱(レゲエっぽい曲)

どうも、サウスンです。
今回はレゲエっぽい曲を作ってみました。曲に使ったコード進行や打ち込み内容などまとめていきます。

今回作った曲

今回作った曲はこちらです。

SoundCloud(音声のみ)

※スマホの場合は「Listen in browser」で再生できます。

YouTube(MIDI動画付き)

正直レゲエになっているかは自信ないですが、一応レゲエの特徴を調べて作ってみました。

レゲエとは

レゲエは1960年代にジャマイカで生まれた音楽で、Lo-Fi なサウンドで陽気な雰囲気が特徴のジャンルです。
音楽的な特徴を簡単にまとめると以下です。

  • コード進行は三和音主体のシンプルめな進行

  • 楽器はスチールパン、エレキギター、オルガンなど

  • ギター、オルガンなどの伴奏系は偶数拍目にアクセント

  • ベースは小節頭は休符が多い

  • DUB と呼ばれるオーバーエフェクトな音作り

以上を意識して今回の曲は作ってみました。


コード進行

今回の曲のコード進行を紹介します。
Cメジャースケールで作ったので、ディグリーネームもそれを基準に記載します。レゲエではテンションなどを含まないシンプルな進行が多いようですので、ダイアトニックコードの三和音を主体として進行を作ってみました。

イントロ

イントロのコード進行(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅰ---|----|Ⅳ---|----|
|Ⅰ---|----|Ⅳ---|----|

トニック(Ⅰ)→サブドミナント(Ⅳ)のカデンツの進行です。とてもシンプルな進行ですが、偶数拍目をエレキギターで弾くだけでレゲエっぽい感じになります。


Aメロ

Aメロのコード進行1(Cubase コードトラック)
Aメロのコード進行2(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅰ---|----|Ⅱm---|----|Ⅴ---|----|Ⅰ---|----|
|Ⅰ---|----|Ⅱm---|----|Ⅳ/Ⅴ---|----|Ⅰ/E---|----|

前半はⅠからのツーファイブワン。後半は分数コードが入ってはいますが、トニック(Ⅰ)→サブドミナント(Ⅱm→Ⅳ)→トニック(Ⅰ)の進行です。イントロよりは複雑ですが、すべてダイアトニックコードのみのシンプルな進行です。


Bメロ

Bメロのコード進行(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅳ---|----|Ⅱ---|----|
|Ⅴ---|----|Ⅰ---|----|

F と G の間にセカンダリードミナントの D を差し込んだ進行です。通常はD7 → G7 となりますが、今回はレゲエなので三和音にしてみました。


Cメロ

Cメロのコード進行(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅰ---|----|Ⅳ---|----|
|Ⅴsus4---|----|Ⅰ---|----|

カデンツの進行 T(Ⅰ) → SD(Ⅳ) → D(Ⅴ) → T(Ⅰ) のⅤがⅤsus4 になっただけです。普通のダイアトニックコードの進行だと少しつまらなかったので適当に sus4 にしてみました。


各パート

各パートの打ち込み内容など紹介します。

コード伴奏系

〇音源
 オルガン:Vintage Organs (Native Instruments)
 エレキギター:AmpleGuitar SC (Ample Sound)
 ピアノ:Sample Tank 4 (IK Multimedia)

オルガンの伴奏は Vintage Organs を使用しました。

Vintage Organs の画面

伴奏の打ち込みは以下のように、2拍目、4拍目でコードのルートと三度の音を鳴らし、その前後で5度の音を鳴らしています。

伴奏の打ち込み(オルガン)


エレキギターは AmpleGuitar SC を使用しました。

AmpleGuitar SC の画面

エレキギターの伴奏は単純に2拍目、4拍目でギターのボイシングでコードを鳴らしているだけです。この伴奏がレゲエの基本パターンです。

伴奏の打ち込み(エレキギター)

ギターのエフェクトにはアンプ以外にディレイもかけてみました。レゲエではスプリングリバーブがよく使われるようですので、スプリングリバーブ系のプリセットを使ってみました。

H-Delay の画面


メロディ系

〇音源
 スチールドラム:Kontakt Factory Library (Native Instruments)
 エレキギター:AmpleGuitar TC (Ample Sound)
 シンセ:Retrologue 2 (Steinberg)

レゲエではスチールパン(スチールドラム)がよくつかわれるようです。私の持っている音源の中で探した結果、Kontakt Factory Library の中にありましたので今回はこれを使ってみました。

Kontakt Factory Library の画面


メロディにも AmpleGuitar を使用しました。メロディのギターには Guitar Rig のエフェクトをかけています。プリセットの中に DUB 系のものがありましたので使ってみました。

Guitar Rig の画面

ベース

〇音源
 MODO BASS 2 (IK Multimedia)

ベースはいつもの MODO BASS です。
小節頭を休符にするのがレゲエの特徴のようです。

ベースの打ち込み


ドラム

〇音源
 Splice のループサンプル
 AbbeyRoad 70s Drummer (Native Instruments)

ドラムは基本的に Splice のループ素材を使用しています。
レゲエのリズムは 12分のシャッフルと8分のリズムの中間程度の微妙なハネ具合が主体のようですので、それっぽいループ素材を使ってみました。
今回使用した素材は以下のパックに含まれるものです。


あまり使用してないですが、ドラム音源も鳴らしています。音源は AbbeyRoad 70s Drummer です。演奏パターンの中にレゲエ系のものがありましたので、フィルで使用しています。

AbbeyRoad 70s Drummer の画面


Fx

冒頭のシンセ Fx や声ネタ系の音は Splice サンプル素材を使用しました。素材をそのまま張り付けたり、サンプラートラックに読み込んでスライスして使ってみたりしました。
今回使用したのは以下のパックに入っているものです。


さいごに

今回の曲は一応レゲエの特徴を調べて作ってみましたが、正直レゲエになったかはよくわからないです。DUB の音作りもなかなか難しかったので、リバーブのかけ方などいろいろ勉強してまた作ってみたいと思います。

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