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作曲備忘録⑰(テクノな曲)

どうも、サウスンです。
今回はテクノな曲を作ってみました。曲に使ったコード進行や打ち込み内容などまとめていきます。

今回作った曲

今回作った曲はこちらです。

SoundCloud(音声のみ)

YouTube(MIDI動画付き)

シンセ音源をメインにした曲です。音源のプリセットにあったシーケンスフレーズやテクノ系のループサンプルを使用して作ってみました。

ちなみに曲名は、通信プロトコルの一つである HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)から付けました。テクノといえば電子音 → コンピュータと連想したので、IT 関連の用語から適当につけてみました。


コード進行

今回の曲のコード進行を紹介します。
スケールは Aマイナーとして作ったので、ディグリーネームもそれ基準に記載します。

イントロ&Aメロ

イントロ~Aメロのコード進行(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅰm---|♭Ⅲm---|Ⅰm---|Ⅵm---|
|Ⅰm---|♭Ⅲm---|Ⅰm---|Ⅰm---|

テクノではハードウェアのシーケンサを使用して、フレーズをトランスポーズして作曲するのが一般的?のようです。このコード進行は Am を基準に Cm(トランスポーズ+3)や F#m(トランスポーズ-3)に進行しています。
私の場合はソフトウェアのシンセに内蔵していたシーケンスフレーズを利用してこの曲を作りましたが、このコード進行の場合はすべてがマイナーコードで構成されているので、フレーズにコードの 3度の音が含まれていても利用できます。


Bメロ

Bメロのコード進行(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅰm---|♭Ⅵ---|Ⅳm---|♭Ⅱ---|
|Ⅰm---|♭Ⅵ---|Ⅳm---|Ⅰm---|

Aメロと違い、こちらはダイアトニックコードメインのコード進行です。B♭は裏コード ♭Ⅱにあたるコードです。B♭→ Am でルートが半音で滑らかにつないでいます。この Bメロのコード進行の場合、メジャー/マイナー のコード進行が混在しているので、シンセで利用するフレーズはルート音と 5度の音のみが含まれるものを利用しました。


各パート

各パートの打ち込み内容など紹介します。

コード伴奏・シーケンスフレーズ系

〇音源
 Massive X(Native Instruments)
 Imposcar2 (Gforce Software)
 Oddity3 (Gforce Software)
 Omnisphere 2 (SPECTRASONICS)

コード伴奏の打ち込み(シンセパッド)

コード伴奏はシンセのパッド系の音で白玉で鳴らしているだけです。
パッドの音は NI の Massive X のプリセットに入っていた音を使ってみました。

Massive X の画面

Massive X は今回初めて使ってみましたが、Massive と比べてだいぶ UI が違うので、どこをいじるとどう変わるのか、まだいまいちわかりません。プリセットの音が良いので、しばらくはプリセットを基本にいろいろ試してみようと思います。

シーケンス系の打ち込みは以下のような感じです。フレーズは音源内蔵のものを使用しているので、MIDI の打ち込みはルート音を指定しているだけです。

シンセシーケンスの打ち込み

シーケンスフレーズは Omnisphere のアルペジエータや Imposcar に入っていたフレーズを使ってみました。Imposcar は最近買ったシンセ音源だったので使ってみました。こちらの音源もまだパラメータの効果があまり良く分かっていませんが、プリセットの音はとてもいい感じでした。

Imposcar 2 の画面


メロディ系

〇音源
 Massive X(Native Instruments)
 Imposcar2 (Gforce Software)

メロディの打ち込み(シンセリード)

メロディは、Massive X と Imposcar のリード系のプリセットを使用して打ち込みました。どちらもグライドが設定してあるので、音を滑らかにつなぎたいときはノートを重ねています。


ドラム・Fx系

〇音源
 DrumLab (Native Instruments)
 Cubase 付属サンプル素材

ドラムの打ち込みは NI の DrumLab で打ち込んでいます。この音源は、生ドラムの音と電子ドラムの音を混ぜた音を出せます。今回はテクノなので、電子ドラムの音を多めに設定した音にしてみました。

Drum Lab の画面

その他、ドラムのループや Fx(Downlifter, Uplifter, Impact などの音) はCubase 付属のオーディオ素材を使用しました。

Cubase 付属のオーディオ素材

オーディオ素材は Splice のものを使うことが多かったですが、今回使ってみてかなり多彩な音が入っているのが分かったので、これからはこちらも活用しようと思います。


その他

サンプラートラックでループ素材を使用するときの注意

今回の曲では、音程付きのループ素材を Cubase のサンプラートラックに読み込み、コード進行に合わせてルート音を打ち込んでいます。その際に素材のテンポをプロジェクトのテンポに合わせるのに少し苦戦したので、備忘のために設定方法をまとめてみました。

Cubase のサンプラートラックの設定


ボコーダーを使ってみた

Aメロで使用しているボコーダーの音は、Cubase 内蔵のボーカル系のオーディオ素材に Waves のボコーダープラグイン Morphoder を使用して作っています。設定はよくわからなかったので、とりあえずプリセットの設定を使用してみました。

Morphoder の画面


OTTを使ってみた

メロディのシンセ音には XFER RECORDS の OTT を使用してみました。OTT は元々マルチバンドコンプレッサーのプラグインですが、挿すだけで音が太くなるので、シンセ系の音にはよく使用されているようです。メロディのトラックで使用しましたが、「DEPTH」でエフェクトのかかり具合を調整するだけで音が良い感じになったので、今後も活用しようと思います。

OTT の画面

さいごに

シンセ系の音源はあまり使ってこなかったので、今回はプリセットを使用するだけのことが多かったですが、これから少しずつ慣れていこうと思います。その他、ボコーダーやサンプラートラックなど普段あまり使わないものを使ってみたので、色々勉強になったと思います。

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