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読後感想1 「打ちのめされるようなすごい本」(米原万里)

大学に入ってから結構すぐに借りた本だった気がします。佐藤優と立花隆の共著で紹介されていたので興味を持ちました。この本は作者の書評をまとめた物ですが、とにかく量が半端ないです。特に作者の専門分野であるロシア関係についての本はとても詳しく深い書評されていてそれまで全く興味なかったロシアについて知りたくなりました。ちょくちょく挟まれる一流翻訳者独特の学者や政治家とのエピソードがめちゃくちゃ面白い。ソ連のある天才物理学者が傍若無人で破天荒な女性にベタ惚れしている話や小泉内閣に対する流れる様な批判など中々普通の本ではお目にかかれない内容がかなりあります。辛口な部分も一部あるけど面白いと思った本を勧める時の文章が本当に上手くて、読みたくてたまらなくなります。一つ残念なのはこの本の裏テーマでもある作者のガンとの闘病について。作者は化学的な療法を選択せず民間療法の様なものを選択していましたがあまり上手くいかなかったようです。きちんとした医者に見てもらっていたらもっと長い人生を送れていたと思うと残念でなりません

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