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≪intermission③≫ うさぎ ペット編

今年の干支はご存じうさぎです。
私が集めたうさぎグッズのことを以前書かせていただきましたが、今回はうさぎをペットとして考えた場合の私の立場について書きたいと思います。

 

本当はうさぎそのものを身近において、すなわち家で飼ってみたいのですが、いまだ飼うことができないでいます。
 
以前住んでいたアパートの近所に、うさぎを飼っている家があり、その家の小学生の娘さんがよく抱っこして外を歩いていたのを記憶しています。
また前の職場では、同僚にうさぎを飼っている人が2人もいました。
全部で10人に満たない同僚のうち2人もです。
 
彼女たちがよく“うさぎ談議”に花を咲かせているところを、そばで聴かせてもらっていました。
ふん、ふんと聞いていると、よく私に向かって「好きでしょ?うさぎ。そういう顔してるもん」と言われていました。そして、「ペットを飼うなら、絶対うさぎが似合うね」と断言されたのです。
 
いったいどういうことでしょう?
本当にそういう、どんな動物がその人にとってペットとして最適か、顔で判断できるのでしょうか?
でもこれ、初めてというわけではなかったのです。
 
それ以前も誰かから同じことを言われたことがあったのですが、その時も私が「うさぎが大好き!」なんてことはひとことも言っていませんでした。
複数の人物からそこまで言われるとなると、案外信憑性があるのかもしれませんが、そんな話はともかく飼ってみたいなあという気持ちはずっとあったのですが、なぜか「じゃあ、飼おう!」と実行に至ることはありませんでした。
 
元同僚ふたりの“うさぎ談議”の中で、うさぎはかなりデリケートな生き物であること、環境も室内温度などの管理が大変なこと、病気にもなりやすいこと、相当ストレスに弱いことなどを聴かされていきます。
 
私はこの話で、ペットとしてうさぎを飼うことにかなり躊躇してしまいました。
もちろん、他のペットを飼うにしても同じように神経を使うと思います。
私は生き物を飼うことに自信が持てなくなってしまいました。
 
命を預かり責任をもってお世話をする…、当たり前のことですね。
 
そんな私も、かつて家に動物がいたことがありました。
 
私が小学校低学年のころ、父親が仕事関係の知人から犬を突然譲り受けてきました。
これが最初の身近な生き物との出会いでした。
その犬はなんとボクサー犬。
我が家は父親が男性の他は母親と私を含む三姉妹で家族構成が成り立っていましたが、どうみてもボクサー犬は似つかわしくないと感じました。きっと父は、仕事の関係上断れなかったか、番犬が欲しかったかのどちらかだと思われますが、まだ幼かった私は父がペットなんて珍しいなと思う他は特に考えもしませんでした。
 
そのボクサー犬はメスで、見た目とは裏腹に大人しい犬でした。
 
しかし突然の飼い犬、何の知識もないし欲しくてたまらないわけでもありませんでした。
逆に、私としては家族が増えて嬉しい反面、とまどいもありました。
いったいこの一見怖そうな犬と、どう接していいのかわかりませんでした。
 
父は仕事が忙しいから全くお世話はできません。
でも父がお休みの日、時々私と犬と三人で近くの広場でランニングしたり、棒切れを投げたりする遊びを楽しんだ記憶はあります。
でも普段はどんなお世話をしてあげていたか、すっかり記憶から抜け落ちています。
 
そして月日はめぐり、中学生のころ、我が家のボクサー犬は突然病気で死んでしまいました。
当時はまだまだ室内で犬を飼うという慣習が広まっていなかったので、当然のごとく外の犬小屋で飼っていました。おまけに去勢手術という知識もあまり普及していなかったのか何も彼女に施していなかったのです。
知らないうちに野良犬との子どもを持ってしまい、高校生の姉と私が学校へ行っている間に両親は生まれた子犬を誰かにあげてしまいました。(当時、一番上の姉はすでに仕事に就いており、家を離れていました)

 
出産と同時に死んでしまったボクサー犬。
両親は、朝早くに母犬も処分してしまったようでした。私たちが気づく前に…。
私はただただ戸惑いだけだったのですが、姉は両親が内緒で母犬を処分し子犬たちをあげてしまったことに泣きながら怒っていました。私たちが家にいる時だったら、きっと大反対することは目に見えていたし、かわいそうな最期を遂げた母犬を見せたくなかったのだと思います。
 
でもそんな中でも、怒ることも泣くこともできなかった私。
きっと生き物を飼うという覚悟が全くできていなかったのだと思います。
突然現れて突然去って逝った彼女の、良き飼い主ではなかったのだなと。
 
そういう心がややチクリとするペットに関する記憶があり、好きだからうさぎを「さあ、飼おう」とはなかなか踏み切れないのです。
一つの命をこの手で預かるということは、半端な思いだけでは飼ってはいけない責任が伴うことなんだとブレーキをかけているのです。
 
うさぎ…きっとかわいいのだろうな。
以前、大きい街のビルの中にあるペットショップをたまたま覗いた時に、いろんな種類のうさぎがいましたが、どれもものすごくかわいかったのを覚えています。
その時も、「飼いたいけど今じゃないな、いずれ…」と思ったものです。
 
同僚たちからも「好きなら飼ったらいいのに」と妙にお勧めされたりもしましたが、「子育てがすっかり終わったらね」と流したり…。
子育ては終わっても、いまだ飼えず。
 
果たしてペットを飼うという私の勇気と覚悟が整うのは、いったいいつなんだ~~~い!
 
と、自分でずっと問うています。

さて、note事務局より久しぶりにご褒美が届きました。
ヤングアダルト本の『秘密をもてないわたし』の紹介記事に対しての賞状みたいですね。

数字的にはお恥ずかしいものではありますが、読んでくださった皆様のスキのおかげで私に喜びをもたらしてくださり、本当に感謝です。
もうちょっと頑張って書きたいと思います。今後ともよろしくお願いしたします。<m(__)m>ペコリン♪


 
 


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