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「楽しいぎょうざ作り」

長男七歳、次男四歳の時の、晩御飯が手作りぎょうざだったある日のはなし。
面倒くさい時は、市販の安いぎょうざ(最近の冷凍ぎょうざは侮れないけど)ですませてしまうこともたびたびあったが、この日は「よし、作るぞ!」と気合十分で意気込んでいた。

いつも葉っぱ類はキャベツを使うのだが、この時は実家から白菜の大きいのをもらったのでこれを使った。
お肉は豚ミンチ。合いびき肉を使ったりもするようだが、私はずっと豚オンリーだ。

そして、にら・ねぎ・ごま油・お酒・醤油をほんのちょっと、塩こしょうを混ぜて練っていく。
下ごしらえは全て私がやるのだが、ここから先は子どもたちといっしょに皮に包んでいく作業となる。

長男は最初、私がお手本をやって見せるとわりと呑み込みがいいのか、それなりにひだの入った形が作れた。
でも、すぐに自分の思うようにいろんな形で作り出した。まあ、遊びになったのだ。

次男は、いっしょうけんめい私や長男の作ったものを観察し、同じようにやろうと必死なのだが、到底無理なのはわかっていても、「よくできたね」なんていいながら褒めてあげた。
まあ、あとでこっそりはがれたりしている皮をピタッとくっつけてあげたのだが。

できあがりはぺちゃっとしているものや、長男のわざと作った変な形のものなど様々。
長男が「フライパンじゃなくて、テーブルの上でやる機械にしてね」と言う。
「ああ、ホットプレートね。それで焼くつもりよ」

三人でぎょうざをプレートの上に置いて、焼けるのを待ってから水を入れてふたをした。
「ジャーッ!」とすごい音と、蒸気に二人が「わーっ!!」と大歓声をあげる。

蒸し焼きがおわって「さあ、めしあがれ」
長男は一目散に食べだした。もちろん大好きだし、この頃かなり食欲がでてきた時だった。
「自分で作ったのは、自分で食べま~す」などと言いながら、パクパクやる。

次男は、勢いがいいのは最初のうちだけで、まだ長男ほど食べれない。
それともこういう雰囲気だけでお腹いっぱいになっちゃったのかな?

主人の帰りが遅かったので「お父さんの分は別にとっておいてあげようね」と私が口挟むほど、長男の食欲が旺盛だった。ふだん食が細い子どもたちなので、パクパク食べる姿を見るととても嬉しいのだ。

たまにお遊び感覚で食事をするのは親子ともども、気分転換になっていいね。
子どもの作ったものが、形が変だろうが、具がはみ出していようが全然かまわない。
いっしょに作ったという体験は、ずっと記憶に残っているらしい。

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