見出し画像

「図書係、初の試み第1弾 それは児童・先生・PTAみんなが幸せになった瞬間」

                            2003.11記録
PTAの図書係に参加していた私。この年の10月の読み聞かせから、私たち図書係が初めてやりだしたことがありました。
 
係長さんの発案で、先生方にも読み聞かせを体験してもらおうということです。
担任を持たれている先生はもちろんすでに、何かしら生徒たちの前で読まれているとは思いますが、普段直接子どもたちとの直接の接触が少ない、校長・教頭先生にもお願いすることになりました。
 

やはり初回の登場は校長でしょう…ということで読み聞かせの承諾を得るために、校長室まで直談判です。
 


はじめ、「いやあ、何十年と絵本は読んでいませんから」とか「本の読み聞かせは、お母さん方女性の声のほうがふさわしいのでは…」と少し引き気味でした。
それでも簡単に引き下がらない、係長さんをはじめとするメンバーの面々。
「男性の声で読んだ方が迫力の出る絵本だってありますし、何より子どもたちが絶対喜びます!ぜひお願いします!」
と押しまくってついに了解を得ました。
 
ちょっと戸惑い気味の校長に、学校司書の先生が選書してくださり『どろぼうがっこう』(かこさとし/作 偕成社)を読まれることになりました。
 
読み聞かせ当日の昼休み、図書係ニュース(ペーパーのおたより)での事前宣伝や校内放送の案内で、空き教室にぞろぞろと子どもたちが集まってくれました。

読み聞かせはその人の個性がよくあらわれるものですが、いつも自分が子どもたちに読んであげる読み方との違いがはっきりでていて、すごく勉強になりました。
女性である私などは、どろぼうを表現するのに決して声色を使うわけではないのですが、なるべくどすを効かせようと怒鳴るような声を出しがちでした。
校長の読むそれはとても静かな、まさに語りかけるような読み方でした。
そして絵本の絵を見せながらではなくご自分だけが本を読まれる形でしたので、声の静かさと相まって子どもたちがしだいに校長のまわり、すぐ近くへとにじり寄っていくのがすごく新鮮でした。
母親たちの読み聞かせ風景にはないことです。
 
子どもたちも「校長先生に本を読んでもらった。楽しかった!」という思いをおそらく抱いてくれただろうし、校長先生もやってみてはじめて「久しぶりにいいときを過ごせたし、また機会があればやってみたい」との感想をいただけるほど、感激された様子でした。
 
ちなみにこの日他校の図書委員の方々の見学もありまして、こちらもすごく勉強になったとの感想をいただきました。
第2弾として教頭先生にもすでに登場していただいています。次回の日記にでもご紹介します。
 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?