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手づくりグリーティングカード19:春風にのせてイースターカード

春一番が吹き、木々の枝に小さな芽がふくらみ始めたら春はもうすぐそこ。

イースターカードの季節です。


イースターとは

キリスト教の行事と聞いて、最初に思い浮かぶものは何ですか。それはたぶんクリスマスではないでしょうか。

クリスマスはキリスト教圏の国ばかりでなく、日本のようにそうでない国でも祝われる大きな行事です。

確かにそうなのですが、実はキリスト教において、本来最も重要な日とされるのはイースターです。

イースターは十字架に架けられ亡くなったイエス・キリストが3日後に復活したのを祝うためにの行事。「復活祭」とも呼ばれています。

毎年かわる日

イースターについて興味深いのは、その日にちが毎年違うことです。

西ヨーロッパを中心とする西方教会では、春分の日の後の、最初の満月の、次の日曜日をイースターとしています。

春分の日、満月、日曜日。この三つの要素を満たさなければならいのが少しややこしいところなのです。

例えば春分の日の翌日が満月、かつ日曜だったとしましょう。すると、その日がイースターになります。

また、ちょうど満月、あるいはそれを過ぎたタイミングで春分の日を迎えたなら、次の満月まで待たなければなりません。つまり、およそ1カ月後。

こうして最も早いイースターは3月22日、最も遅い日は4月25日とで、1か月以上の開きがあるのです。

日本にも移動祝日はいくつかありますが、ここまでの違いはありません。キリスト教圏に暮らす人でもこんがらがるらしく、「今年のイースターはいつだったっけ?」とか「今年は3月、4月?」などといった会話が聞かれたりもします。

シンボルは卵とうさぎ

クリスマスといえば、クリスマスツリーにサンタクロースやトナカイ、雪だるま、くるみ割り人形、クリスマスケーキなど、だれもが連想するものがありますね。

イースターの場合はどうでしょうか。
それは、まず卵です。卵は生命の復活と繁栄を象徴するものであり、イースターのシンボルです。

卵にペイントをして飾ったり、卵の形をしたチョコレーを家族や友人におくったり、「イースターエッグ」はイースターが近づく頃になると、ヨーロッパの街角のあちこちで見かけられるようになります。

そしてイースターのもうひとつのシンボルはうさぎ、「イースターバニー」。うさぎがイースターエッグを運んできてくれるという言い伝えがあるからなのだそうです。

うさぎは可愛らしい動物ですし、飛んだり跳ねたりする様子がイースターの到来を喜んでいるようにも見えます。

イースターカードとは

イースターの話がすっかり長くなってしまいましたが、ペーパークラフターにとって大事なのは、もちろん、イースターカードです。

クリスマスカードと趣旨は同じで、イースターを祝い、また良いイースターを過ごしてほしいと願って家族や友人におくります。

シンボルのイースターエッグやイースターバニーなどが描かれたカードや、またイースターは春の行事ですから、春の花で散りばめられたものも人気のデザインです。十字架をデザインした厳かなカードなどもあります。

そしてイースターカードのもうひとつの特徴は色。
春らしい黄色や淡いピンクやブルーや紫色などの色あいが主流です。パステルカラーのイースターカードは、それを手に取ってみているだけで気持ちが和みます。

春のあいさつとして

わたしはクリスチャンではないので、イースターカードは春のグリーティングカードとしておくることがほとんどです。

ちょうどイースターの3月から4月にかけては、日本では卒業や入学の季節、社会人の方には移動の季節。春先にはカードをおくる機会はたくさんあります。

今年、2024年のイースターは3月31日。先に述べたイースターの日付公式(?)、「春分の日+満月+日曜日」を思い出してみてください。春分の日の後の満月は3月25日で、この日は月曜日。ということで3月31日になりますね。

ちょうど年度末の最終日。多くの人がお別れのあいさつを交わすことでしょう。「さようなら」と直接会って言えないとき、言うのが悲しいとき、その気持ちをイースターカードに添えてみることもできます。

あるいは、少しばかりご無沙汰している人にもイースターカードで「春」の一筆。

春の暖かい日差しに重いコートを脱いだら心まで軽くなったような気がします。そんなときにぽっとまぶたに浮かぶ顔はありませんか。

シンプルなカードでも、「春が来ましたね」とたったひと言のメッセージでも、春風にのせて届けられる便りはきっとぽかぽかしていることでしょう。

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