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そぞろ書房の選書コーナーの話と、『”オープン” フェア!』選書コメント

【そぞろ書房オープン企画】
4,5月のプレオープンを経て、6月より本オープンいたします! ということで "オープン" をテーマに、新刊・古本をメンバーそれぞれで選んでみました。 (多少のこじつけもあります。笑)
思い切ってたくさん仕入れましたので、ぜひ遊びに来てください
6/4(日)より!
午後4:03 · 2023年6月3日

こんにちは!そぞろ書房です。

そぞろ書房では通常のZINEや新刊古本コーナーとは別に、ときどきテーマを決めてスタッフの選書コーナーも設けています。

「海とさかな選書」コーナー
オススメは『サメ映画ビジュアル大全』
"フィッシュ"マンズの詩集や、panpanyaさんの『魚社会』もサイコーです。

ちなみに、7月現在は夏らしく「海とさかな選書」、6月の本オープンの際には「オープン」をテーマに選書を行っていました。

これからの選書コーナーはぜひお店に来てご覧になっていただきたいのですが、「オープン選書」の本たちは色々な棚にバラけてしまったので、備忘録としてスタッフの一言コメント付きでリストにしてみました。

そぞろ書房の実店舗にお越しになるのが難しい方にも、この記事でお店の雰囲気を感じていただけたら嬉しいです。

以下、コメントを沢山書いてくれた順に紹介します。



『”オープン” フェア!』選書コメント

今関(点滅社)

誰かの何かの始まりに、近くにあるといいかもしれない、と思う本を選びました。

  • 『nice things.』
    かねてから大好きな雑誌。
    最新号の特集が「扉を開けたいお店」ということで、オープンにぴったりと思いこの機に揃えました。休日にゆっくりめくってみてほしいです。

  • 『私の生活改善運動』安達茉莉子
    なんかしっくりこない、なんかもやもやする…自分の身の回りから始める「生活改善運動」で、人生の空気も入れ換わっていくかもしれません。

  • 『はじまりのコップ』木村衣有子
    著者が千葉の片隅で美しいガラスを吹くガラス作家と対話し、ものをつくる日々を追いかけた一冊。
    元々好きな本だったので "はじまり" にかこつけて仕入れちゃいました。

  • 『本屋、ひらく』本の雑誌編集部
    紙の本が売れないと言われ始めて何年経ったのでしょう。
    本屋はそんなに楽じゃない、というかこれで食べていくの超大変。
    こんな時代に、新しく本屋を開いた22人が本屋への想いを綴った本です。
    タイトル見ただけで「これは読みたい」、そしてそぞろにも置こう!と思いました。

  • 『Water』坂口恭平画集
    なんか、「扉が開く」瞬間ってあるじゃないですか。
    坂口恭平さんの絵を目にした時がそれだったので、もしかすると誰かの何かも開くかも、と思って仕入れました。

  • 阿波野巧也『ビギナーズラック』
    そぞろ書房も本屋の初心者だからビギナーズラック信じたいな!
    という冗談はおいといて、 いい歌集なのでぜひ。
    好きな歌↓
    解き方を忘れ去られたルービックキューブがこの町にいくつある?

  • ほか今関選書
    〇ケイレブ・アズマー・ネルソン『オープン・ウォーター』
    〇レベッカ・ソルニット『迷うことについて』
    〇三島邦弘『ここだけのごあいさつ』
    〇安達茉莉子『臆病者の自転車生活』
    〇長谷川裕也『靴磨きの本』


黒澤(小窓舎)

窓や扉、箱、手紙、そして缶詰など、「開く」にちなんだ本を選びました。本自体も「開く」ものなので、本を開くと中にはさらに開くものがある、という入れ子というか騙し絵のようですね。また、読むと新しい世界が開き、自分がちょっとだけ新しくなる、本には「オープン」がいっぱいです。

  • 『図工準備室の窓から』 岡田淳
    児童文学作家の傍ら、小学校の図工の先生を定年まで続けた、岡田淳さんのエッセイ集。勤めた小学校のこと、出会った子どもたちのこと、同僚の先生のことなどが暖かい眼差しと楽しい語りでつづられます。岡田淳ファンでなくても「図工の先生って、図工準備室でこんなことしてたんだなあ」と発見があるかも。
    その他、岡田淳さんの作品もいくつか並べました。併せて読むと、作品の背景が見えてまた面白いのです。

  • 『ことばのこばこ』 和田誠
    回文、しりとり、クロスワードなど、ページをめくるたびにことばのおもしろさが広がります。絵はもちろん、ことば遊びも和田誠さんによるもの。ほんとに多才な方ですね。

  • 『かんがえるカエルくん』いわむら かずお
    カエルくんは今日も考えている。些細に思えて実は深遠なその思索(?)が、わたしたちの目を開いてくれるかも。
    でも、あんまり考えないネズミくんにも、ちょっと憧れます。

  • 『大人のための国語ゼミ』 野矢茂樹
    ふだん日本語を使っているわたしたちは、文法や論理構成が分からなくても、日本語の読み書きには困りません。でも、分かると「迷い」が少なくなります。国語ゼミの門を叩いてみませんか?

  • 『くまのプーさん エチケット・ブック』 原案:ミルン,A.A.
    あのプーさんや仲間たちが教えてくれるマナーブックは、一周回って役に立つような気がします。
    「なにか冒険が始まるなと思ったら」の心構えが好きです。


倉島(小窓舎)

色々なジャンルに目を開いてくれた本を選びました。ほとんど古本、少部数入荷です。

  • 『サーカス物語』 ミヒャエル ・エンデ
    ミヒャエル ・エンデの戯曲。装丁が素晴らしい。
    頁と共に幕が開いて、潰れかけのサーカスの顛末が語られます。
    こんな本が自分で作りたいと思いました。
    古本のため、1冊のみ。

  • 『考える練習をしよう』マリリン・バーンズ, マーサ・ウェストン
    小学生のころに読んで、頭の扉が開いた印象だけが残っていてました。あらためて読み返すと、内容はほとんど忘れているのに、それでも影響されていて驚きます。

  • 『ゲーデル・エッシャー・バッハ あるいは不思議の環』ダグラス・ホフスタッター
    これも考え方の本です。無限と意識について。
    著者は「賢めの中学生なら読めるだろ」って言ってるんですが、僕は歳食ってから読みました。頭の扉が開いたパート2です。
    内容の解説入りの20周年記念版も出ているのですが、表紙がこっちのほうが好きなので旧版です。

  • 『午腸茂雄作品全集』
    コンポラ写真の代表作家の写真集。写真ではないですが、インクブロット画集『扉をあけると』も収録されています。
    高いけれど、その価値があります。

  • 『マーベルズ』 作 カート・ビュシーク 画 アレックス・ロス
    MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)でお馴染み、いわゆるアメコミの名作です。
    「こいつらが強いのは分かったが、なんで色んな作者がこぞってお話を作っているんだろう?」
    と思っていた疑問の一端に答えてくれた一冊です。アメコミの入門に良いです。

  • ほか倉島選書
    〇『ドラキュラ紀元』キム・ニューマン
    〇『魔法陣グルグル 全巻セット』衛藤ヒロユキ
    〇『夜の讃歌・サイスの弟子たち』『青い花』ノヴァーリス
    等々

ゴム製のユウヤ(点滅社)

  • 『出発点 1979年〜1996年』宮崎駿のこと少し詳しくなれるかも

  • 『シュナの旅』辛い旅でもやさしさを忘れないシュナ、かわいいヤックルを見てくれ

  • 『閉店時間』明日、自分は死ぬのかもしれない。そのことに気付くために読もう。

  • 表題作以外も、グロ西部劇の『川を渡って』が血煙感じる良い香味


屋良(点滅社)

  • 『あしたから出版社』 島田 潤一郎
    この本を読んで心が強く揺さぶられた人は、多分なんにでもなれます。

  • 『自殺学入門』 末木 新
     自殺とサブカルの入門にぴったりの一冊です。

  • 『天才による凡人のための短歌教室』 木下 龍也
     なんでもいいからなにか表現活動を始めてみたい方へ。


終わりに

読んでくださってありがとうございます。
フェア期間は終わりましたが、上記の本はそぞろ書房で購入できます。少部数や古本での入荷も多く、売り切れていたら申し訳ないです。

選書以外にも、個性豊かな店主さんたちの一箱本屋や、100種類近いZINEやフリーペーパー、現代短歌の新刊各種、雑貨に珈琲豆など取り揃えてお待ちしております!


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