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海外向けデジタルプロモーション|多言語SEO・Web広告における競合分析のポイント

こちらのコラムでは、海外SEO・Web広告における競合分析のポイントや改善策を解説いたします。

3C分析

前提として、以下のようにWebマーケティングは競合のみならず「Customer(顧客ニーズ・市場ニーズ)」観点を考慮する必要があります。以降は、Web広告/多言語SEOにおける「Customer要素」について解説いたします。

・Company:自社の強み・弱み、リソース
・Competitor:強豪の強み・弱み、特徴
・Customer:顧客ニーズ、市場ニーズ

Web広告/多言語SEOにおけるCustomer要素について
多言語SEOやWeb広告におけるCustomer要素に関しては以下のとおりです。
国内向けのものとは異なり、多言語Webプロモーションの場合には、これらの特性が「地域」「国」「言語」ごとに異なるため注意が必要です。

●多言語SEOのカスタマー要素
・利用検索エンジン(シェア)
・キーワード検索数

●Web広告のカスタマー要素
・利用チャネル/メディア、ユーザー属性
・検索数(リスティング)

多言語SEOにおけるCustomer要素 ― 検索エンジン(シェア)
<利用検索エンジンシェア>

上の図は、多言語SEOのCustomer要素である、各国の検索エンジンの利用状況です。中国では「Baidu」や「Sogou」のような特有の検索エンジンが利用されています。韓国は、以前は「NAVER」という特有の検索エンジンが主流でしたが、スマートフォンが普及してからは「Google」も利用されるようになりました。未だにPCの検索では「NAVER」の利用も多い状況です。

多言語SEOにおけるCustomer要素 ― キーワード検索数
<検索数>

検索ニーズを発掘するには、Googleプランナーが適しています。Googleプランナーは海外向けのプロモーションのみならず、日本向けのプロモ―ションでも利用でき、範囲は国だけではなく地域で指定することもできます。

キーワードのトレンドを見るには?

キーワードのトレンドを確認できるツールは「Googleキーワードプランナー」と「Google Trend」です。
Googleキーワードプランナーでは、過去の月間検索数のデータを遡る(遡れる期間は対象エリアにより異なる)ことができ、月ごとの変遷を「モバイル」と「PC」で分けて確認することができます。また、Google Trendではキーワードの人気度(≒検索度や話題性)を確認することができます。
キーワードプランナーは調査日から1ヶ月前のデータ、Google Trendは直近のデータを見ることができるため、タイムリーな事象を調査する場合はGoogle Trendがおすすめです。

多言語Web広告におけるCustomer要素 ― 利用チャネル/メディア、ユーザー属性

<利用チャネル/メディア>

検索エンジンと同様、中国では国特有のツールが利用されています。上の図は中国で使用されているツールとアメリカで利用されているツールを対比したものです。
このように、国や言語によって利用チャネルが異なるため注意が必要です。

多言語Web広告における競合分析のポイント

競合分析のポイントは以下の通りです。

●マーケティング/プロモーション方針を把握
マーケティング/プロモーション方針の把握では、競合企業が「認知/
販売促進」のどちらに重点を置いて施策を行っているのか、施策はどのような方針で行っているのかを、プロモーションに利用しているチャネルなどから推察します。

●予算を把握
ツールを活用し、競合が投下している予算を把握しましょう。

●訴求やコミュニケーションを把握
競合がユーザーに対してどのようなコミュニケーションを図っているのかを理解することで、自社の優位なコミュニケーション方法が見えてきます。

マーケティング/プロモーション方針 ― 認知or販売促進の判別方法

マーケティング/プロモーション方針の調査方法について説明致します。
Web広告の手法には、「販売促進向き/認知向き」があり、企業の方針により取り組みが異なります。上記の図は広告を「ターゲットの範囲×広告の目的」別に分布したものです。 例えば、左下の動画広告は多くのユーザーにブランド認知をすることを目的としているため、動画広告を採用している企業は「販売促進」より「認知向上」向きのプロモーション方針を掲げていると推測できます。 また、SNS広告でターゲットを絞り込んでいたり、リスティング広告などを行っている企業は販売促進向けのプロモーション施策を行っており、今後行うプロモーションも販売促進向きのものである可能性が高いといえます。

マーケティング/プロモーション方針 ― 認知or販売促進の判別ができるツール

競合のプロモーション方針を確認するためのおすすめのツールをご紹介します。
「Similar Web」「SEM Rush」は、いずれもチャネル別のトラフィックの推定が可能です。SEM RushはSEOの推定も可能で、「リスティング広告にどのくらいの予算をかけているか」「過去にどのようなクリエイティブ(広告文/バナーデザイン)を使っていたか」などを調査することができます。その他、ディズプレイ広告やショッピング広告、SNS広告などの分析も可能です。

マーケティング/プロモーション方針 ― SEM Rushについて

SEM Rushでは、上の図のように「トラフィックの費用(広告費用)」などを確認することができます。SEM Rushは無料のトライヤル期間があるため、初心者の方も始めやすいツールです。

また、過去に配信していたクリエイティブ(広告文/バナーデザイン)の内容も把握することができます。広告文だけではなく、ディスプレイ広告のバナーを確認することもできるため、ビジュアル面での訴求方針も把握することができます。

マーケティング/プロモーション方針 ― キーワードプランナー について

Googleキーワードプランナーでは、月刊の検索ボリュームや、対象キーワードの競合性を知ることができます。
ただし、Google広告のアカウントを作成し、広告を出稿していないとキーワードプランナーは使うことができません。

また、Google広告のオークション分析では、競合のインプレッションシェア(広告が表示可能だった合計回数のうち、広告が実際に表示された回数が占める割合)、競合との重複率、優位表示シェア(自社の広告が他の企業の広告よりも上位に掲載されている状態)などを調べることができます。
このデータは広告の出稿実績をもとに算出されているため、施策の「見直し時」に活用することができます。

多言語SEOにおける競合分析のポイント

競合分析のポイントは以下の通りです。

●事業競合と検索結果上の競合を混同しない
特に多言語Webプロモーションでは、日本国内の企業を競合とするのではなく、海外の企業に目を向ける必要があります。また、事業競合だけでなく、検索結果上の競合を意識することが大切です。 業界の一般ワードにおける検索結果上の上位サイトがSEOをする上での競合となります。

●実施手法や利用ツールは日本語と大差はない
実施手法や利用ツールは日本語と大差はありませんが、対象国特有の対策(法規制等)や言語依存している箇所は注意する必要があります。

●SEO実績の有無>方針>手法・取り組み度合いの順でチェック
競合分析をする際は、上記の優先順位で行います。

また、競合分析の優先順位については以下のとおりです。

●SEO経由での流入がある程度あるかどうか
ブランド名以外の一般ワードでの流入があればSEO対策を行っていると言えます。SEO経由の流入がない場合、競合分析ができないため注意が必要です。

●対象サイトのTOP/サービスページ/コラムコンテンツ等で一般ワードを意識したタグラインが実装されているか
TOP/サービスページ/コラムコンテンツ等でSEO上強化されているポイントがないか確認します。

●多言語サイト/ページ固有のタグを設定しているか
競合企業が複数の多言語サイトを持っている場合、SEO対策に必要なタグを設置しているかを確認します。
タグがしっかり設定されている場合、SEOに力を入れていると言えます。

対策の有無・方針 ― SEO経由での流入数の確認方法

多言語Web広告でも紹介した「Similar Web」を活用することで、SEO経由の流入数を把握できます。

対策の有無・方針 ― タグライン/多言語用タグのチェック

主要なタグ(タイトルタグ/<h1>、Meta keywords)を確認することで、どのようなキーワードでSEO対策をしているのかを調査することができます。
日本のサイトでは、「見出しタグ」として<h1>を利用していますが、海外のサイトでは設定していない場合が多いです。また、「Meta keywords」は直接的な順位決定要素ではなく、サイトのテーマ性を伝えるものとして設定しているケースが多く、各ページユニークで設定するのが難しい場合や、新しいサイトだと設定されていない場合があります。

多言語SEOに必要な「タグ」/おすすめツール/競合調査例/多言語SEOの最新情報について

ここまでは、多言語Webプロモーションの多言語Web広告/多言語SEOにおける競合分析のポイントについて解説いたしました。
さらに、「多言語SEOに必要な「タグ」/おすすめツール/競合調査例/多言語SEOの最新情報」などを知りたい方は、以下より無料で資料をダウンロードいただけますので、ぜひご利用ください。

<この資料で分かること>
・国/言語別のタグについて
・多言語SEO検索キーワード調査におすすめのツールについて
・多言語SEOの競合調査例
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・まとめ

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