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インプロショー「30SHOW」撮影を終えて。


キャストは主宰・出演の忍翔と3人のお客さん。その場で作る即興芝居。
打ち合わせも、セリフもない。

即興だからこそ、普段考えていることや性格が舞台上で溢れる。


参加者の1人が「忍翔さんはその人の弱いところを突いてくる」と言っていた。しかし、突いて終わることはしない。励まし、勇気づける。
そして・・・インプロを1年続けてみて抱き続けた想いが確信に変わる。



人生を肯定する

セリフもない中で、思ったままに話し紡いでいくインプロ。パートナーが纏う雰囲気や服、感情の全てを拾い創っていく。
自然と間接的ではあるが個人の悩みや葛藤が投影される。
舞台上で吐露される悩みは、私たち観客が日常で抱える苦しみと重なる。


抱えている苦しみは誰にも言えず、解決しないと諦めてしまっているかもしれない。
想いが舞台上に溢れる。その想いを聞くと、優しく掬うように励ましや勇気づけへと言葉が変換されてゆく。



嬉しくて笑顔になり、理由もわからず泣いてしまう場面もある。自分で自分をダメだと思い込んだり、誰かからの評価に必要以上に落ち込んだりする日が誰にでもある。自分を認めてもらえないもどかしさを抱えたり、大切な人を亡くしたばかりだったり、言いたいことを言えなかった過去があるかもしれない。

けれど、皮肉なことにそんな過去がなければ生まれなかった言葉がある。何が活かされるかわからない。
インプロにはもう一つ、経験しておく価値があるものがある。



癒しの力

ダメな自分でもいい、人を頼っていい。迷惑をかけてもいい。そう思えたらどれだけ楽だろう。
無理に変わろうとせず、受け入れる選択肢があったっていい。

仕事や日常ではできないけれど、舞台の上では自由だ。辛いと言われたら励ましたくなる。
自分に嘘をついて我慢してきた人がいたら、やってもいいいよ、と許したくなる。



それらは強制された感情ではなく、自然に感じる。だからインプロはディズニーやピクサーといった企業でも行われているし、日本でも知り合いが企業研修で取り入れられている。これからもどんどん広まってほしい。

優劣はない。「あなたはそのままでいい。充分魅力的で必要なものはある」

いつの間にか消えてしまうから、何度でも思い出す必要がある。

私も、あなたも。




いつか、私も誰かを癒し勇気づけられるように。

出演・企画 : 忍翔

ピアノ : CHIZUE

照明:佐々木 夕貴

撮影:中島早紀





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