直火式エスプレッソ
コロナが流行した最初の年、不慣れな在宅勤務で効率的に仕事を進めることに苦労していた。当時の唯一の息抜きはコンビニのコーヒーを買うことだった。先行きの見えないStay Homeのなか、数分の外出が気分転換になっていたのだ。
やがてエアコンが手放せない季節が訪れる頃には在宅のワークスタイルにも慣れて、コンビニ休憩の必要性は少なくなった。とはいえコーヒーは飲みたいので自宅でいろいろ冷やし方を工夫してアイスコーヒーを淹れるようになっていた。その頃はごく普通に挽いた豆を買ってきて、ペーパードリップしていた。
コロナ2年目、マキネッタを買った。
マキネッタとは直火式エスプレッソマシンのことを指す。
タンクに水を80ccほど入れて細挽きにしたコーヒー豆を充填して直火に3分ほどかければエスプレッソの出来上がりだ。
圧力はいわゆるエスプレッソマシンにはかなわないのでエスプレッソと呼ばない人もいる。
しかし家庭で最も手軽にエスプレッソが味わえるとあってイタリアの家庭にはマキネッタがあると聞く。
(大阪の家庭には一家に1台たこ焼き器がある、的な都市伝説と同じだと思うが)
同じ豆でもマキネッタは極細挽きまたは細挽き、ペーパードリップは中挽き、と使い分けるようになると挽いた豆を買ってきてドリップするのは少々不経済的だ。
となると次はコーヒー豆を挽くミルがほしくなる。
入門用のミルはセラミックで豆を潰す感じで、使っているうちに上級者モデルがほしくなるらしい。
ならば最初からステンレス刃を搭載したモデルがいいだろうと、福岡旅行の途中で一目惚れしたハンドミルを買った。
これが正解で、豆を挽く粒度のコントロールがしやすい。おかげて美味しくエスプレッソを淹れることができる。
あとはミルクフォーマー。
長年ポンプ式のものを使っていたが、盛大にミルクが漏れるのでキッチンを汚してしまい使わないようになっていった。
乾電池式の300円くらいのものを買ったら充分に優秀だったので、それを使ってる。
やっぱり上級者モデルのミルで挽きたての豆を使って淹れたコーヒーは美味しく、カフェに行く回数は殆どなくなった。
ちなみに、いまだにラテアートはできない。
ラテアート下手くそ選手権なら出場資格がありそうだ。
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