音がおしえてくれる
鹿児島に帰省中である。
朝6時過ぎに出発し、車を連れ合いと交代で運転して、到着したのは17時20分。
車を降りると、家の横を流れる川の音が聴こえる。
「ああ、これこれ」
帰ってきたことを音が教えてくれる。
運転で疲れているはずのからだとこころに、川の音がしみて、どんどん癒やされた。
それからも、ろくに家を出ず、のんびりゆったりの時間を過ごしているのだが、
コーヒーを入れた後の出し殻を庭の木々にプレゼントするために、外に出るとやはり川が流れる音が出迎えてくれる。
すると、ふたたび「癒された」感が広がってくるのである。
連れ合いの実家であるし、両親がリタイアしてからの家なので、ふるさととはいえないのかもしれないが、
ここに帰ってきて、川の音を聴くと、わたしはわたしを取り戻す。
ふだんも、がまんなどろくにせず、十分「わたし」なのだけれど。
カウンセラーでも妻でも母でも、「いなまつゆか」でもない、わたしになれる気がするのだ。
母はもちろん、連れ合いもわたしも、いい年になってきたので、いつまで帰ることができるのかわからない、わたしのこころのふるさと。
愛おしくてたまらない。
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