7 ひかりの道
✴︎ ぼく
おじいさんはそう言いながら水瓶をゆさぶって
中に入っている星の欠片が
まんべんなく見えるようにしてくれた。
ぼくはその中から、真ん中が薄いグリーンで
外側に向かって黄色く光る星の欠片に手をのばした。
「俺を選ぶとは、キミ、挑戦者だね〜」
星の欠片がしゃべった??
ぼくはびっくりしておじいさんを見上げると、
そこにはもうおじいさんの姿も水瓶もなく
さっきまで賑やかだったはずの人混みもない。
街灯がぽんっぽんっと一つづつ消えていくように、
ぼくのいる世界から光がどんどんなくなっていく。
「大丈夫、心配しなさんな。俺がしっかり案内するから。」
手のひらに乗っている星の欠片が言った。
そうして真っ暗闇になった時、
ぼくの足元のもっともっと底の方に、
星の欠片と同じ色に光っている
川のような、道のようなものが見えた。
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