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ブリットロックに潜む田吾作 / Shed Seven から Franz Ferdinand 彼らはなぜ五音階にとりつかれるのか

ブリットロックはなぜ日本人受けするの?

線の細さおよび中二病的世界観のなせるワザなのか?
実はそうではなかったのです。
ブリットロックには五音階が潜んでいました。

ブリットに潜む日本人の心の琴線に触れる五音階 =( 田吾作的郷愁) の存在にやっと気づいた私ですが、なぜ彼らがここまで五音階にとりつかれたかの謎はさらに探求を続けます。

今回はそんな五音階リフやサビを持つお気に入りのクリップでその世界を探求してみました。

 1.  Mark/ Shed Seven

彼らのゴリっとエッジの効いたドライブ感とカッティングバリバリなギターリフに一発で痺れました!

1st 「Change  Giver 」は全曲が「五音階的メロディライン」を持っています。 そして(ナイナイ岡村似の)Rick のヴォーカル。彼の圧倒的な存在感:引っ張るように伸びる艶のあるコブシの効いた声が魅力です。

Shed Seven は「裏 Oasis」なんて失敬な呼ばれ方をしていましたが、 Oasisより私は1000倍好きです(実際は Oasis のほうがはるかに人気ありますが;)

2.  Stereotypes / blur 

この人たちも五音階多用します。特に初期。
1st〜The  Great  Escape あたりまで何度繰り返し聴いたことか。
この頃アイドル視されていた彼らですが、ソングライティング力と演奏力は一筋縄ではいきません。

3.  club foot / Kasabian

 PRADA の イメージにも起用された彼らのクールなビジュアル。
正統派イケメンに興味のない私は彼らに少しも思い入れはないのですがこのサビリフこそブリット五音階!なのでご登場願いました。

 4. Apply  Some Pressure/Maximo  Park

いかにもアートスクール出身的個性派のVo.の声質と、キャッチーながら捻りの効いたサビを持つエッジの効いた曲調に取り込まれます。
アイロニーの効いた歌詞がいかにも UK的。
大好きなアーティストです。現在も活動継続中との噂もあり追いかけてみます。

 5. Take Me Out /  Franz ferdinand

このかた達、日本でも人気爆発しましたね。
はい、私も武道館行きましたよ。めちゃ楽しかった!
歌ど下手なんですがそこもまた憎めなくて大好きでした。

この代表曲でもイントロからスタイリッシュに流れるAメロに
気持ちよく身を任せていると、
サビで突如炸裂するどんくさい田吾作節♫      
唖然としつつも、日本人の DNA をぐわっしと掴まれます!

 6. Naked / REEF

90-2000年代のUK を代表するロックだと私は思います。
ヘナチョコなブリットロックに喝!
ブルージーな骨太サウンドが何より魅力でした。
ブリットぽさゼロのロン毛のラフな出で立ちが決まってます。

✴︎

文末になりましたが、番外コーナーです。

私の師匠から五音階から連想するヴィジュアルという難しい課題をいただいたのでブリットから一旦離れ、異分野で2つ挙げて締めとさせていただきます。

ファッション編
 まずパッと頭に浮かんだのが Dice  Kayek
彼女はトルコのデザイナーですが、西洋と東洋の間の感性に
日本人である私は無性にひきつけられるファッションです。

ほんのり東洋の香り
デフォルメに民族感
音楽をつけたい画像

絵画編

アンリ・ルソー

平面の連続で遠近をつける
琴と尺八の BGM を流したい

ルソーさんの平面構成のようにグラフィカルな配置に明暗のコントラストで迫力をつける手法は北斎を感じさせます。

日本人に絶大に支持されるゴッホもまたその手法を全面に携えています。

隈取りのシルエットと背景の雲の描写が浮世絵的


五音階がひそんでいるものは、西洋の顔をして東洋スピリットを内包しています。それゆえ日本人の心に逆輸入され、新たな郷愁をくすぐります。

一方でネイティブ日本人の創造する作品〜音楽・絵画・ファッション・料理、、は朝の味噌汁のように無意識に五音階と共存していそうですね。

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