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【2019年】企業によるスポーツ・スポンサーシップ活用事例&関連記事33選〜アクティベーション&アンブッシュの好事例集〜

2019年、自分のブログ「SPODIGI 【スポデジ】」や、スポーツビジネスメディア「スポーツスポンサーシップジャーナル」様への寄稿記事など、合計で33本のスポーツビジネスやスポンサーシップに関連する記事を書きました。このnoteでは、その全ての記事をまとめて紹介いたします。

昨年も同様にまとめ記事にしたところ大きな反響を頂き、約1万人の方に読んでいただきました。2018年バージョンはこちらです。

今、企業ロゴの露出のみを行う従来型のスポンサーシップから、企業課題解決型のスポンサーシップへの移行が重要になってきています。具体的な活用方法としては、

・企業認知の獲得
・ブランディング
・セールスUP
・市場開拓
・CSR/CSV
・ビジネス人脈形成
・インナーマーケティング
・リクルーティング効果
・自社テクノロジーのショーケース利用

などがあり、自社の課題に合わせてプランニング及び実行することが重要です。また、こうしたスポンサーシップの活用は「スポンサーシップのアクティベーション」と呼ばれています。

昨年に比べると、日本でもこの「アクティベーション」という言葉を目にする機会が増えてきたと思います。そして、海外だけに留まらず、日本でも素晴らしい事例が増えてきており、東京オリンピックの開催も合わさって、重要なマーケティング手法に今後もなっていくと思われます。

一方で、スポンサーではない企業が大型スポーツイベントに便乗するマーケティングのことを「アンブッシュ・マーケティング」と呼び、特に海外ではマーケティング手法の一つとなっています。要望が多かったのもあり、33本の記事のうち、9本はアンブッシュの記事となっています。

ロゴの無断使用などはもちろんアウトですが、スポンサー企業の権利を侵すことなく行うアンブッシュは、自社のプロモーションに繋がったり、大会の盛り上げに貢献することもまた事実です。「スポンサーシップはOK、アンブッシュはNG」と判断してしまうのではなく、どちらも選択肢として持った上で適切な手法を選択できる企業が強いです。

冒頭の「スポンサーシップのアクティベーション」や「アンブッシュ・マーケティング」の説明はここまでとし、ぜひ各記事をご覧いただければと思います。

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スポンサーシップアクティベーション好事例

バドワイザー、リサイクル素材を一部利用したロシアW杯のレガシーを建設

2018年ロシアW杯のFIFAパートナーで、ビールメーカーのバドワイザーによる事例です。会場で販売したビールのカップを回収&リサイクルしてサッカーコートを建設しました。

この事例は同社のCSR活動の一環として行われたもので、こうした「スポーツ×CSR」、「スポーツ×社会課題解決」のアクティベーションはトレンドとなっています。

MLB×ナイキの10年間のサプライヤー契約を支えるファナティクスの存在〜スポーツマーチャンダイジングの次世代ビジネスモデルとは?〜

スポーツマーチャンダイジングに革新をもたらすファナティクスのビジネスモデルが分かる記事です。特に、ファンが最も熱狂するメモリアルな瞬間「ホットマーケット」を掴むために、商品の企画・製造・販売を全て一環して行う「V-commerce」を推進しているのが特徴的です。これにより、チームの優勝や選手の新記録樹立時などに、すぐさまグッズを販売することを可能にしています。

日本では、福岡ソフトバンクホークスと長期契約を結んでおり、日本のスポーツグッズ市場にこれからも変革を起こし続けていくでしょう。

【体験談】Jリーグデジタルスタジアムの優れた点や期待される改善点まとめ〜会場で実施された企画もご紹介〜

2019年5月に開催されたJリーグデジタルスタジアムの現地レポートです。最先端の観戦体験は、本当にスタジアムにいるような感覚でした。その一方で、空間づくりやUXの観点でまだまだ改善が見込めそうであったため、これからも注目していきたいです。

この企画もJリーグのスポンサーであるNTTドコモが手動で行ったものです。テクノロジー企業として、スポーツの観戦体験をこれからも高めていってほしいと思います。


アンブッシュ好事例

スーパーボウルのCM合戦を利用したアンブッシュの中身とは

アメフト王座決定戦のスーパーボウルは、視聴者数が非常に多いことから、そのCM枠の金額がを超えると言われており、各社本気でCMを制作することから「CM合戦」が生まれており、風物詩となっています。

そのCM合戦に便乗した本事例。SNSやリスティング広告を活用し、各社のCMのパロディをリアルタイムに作成し発信するという取り組みです。結果的にサイト来訪数の増加にも繋がっており、アンブッシュの成功事例となっています。

ナイキがサッカー女子W杯で仕掛けたアンブッシュマーケティング、女性の社会的地位向上をサポート

アンブッシュが非常に上手い企業で知られるナイキの事例です。同社は、サプライヤーを務めるチームのユニフォームを、開催地(パリ)にちなんでファッションショー形式でPRイベントを実施しました。また、優勝したアメリカ代表のサポートを通して、性別格差の是正や女性の社会的地位向上といった社会課題解決の姿勢を取ることで世の中の注目を浴びました。

この事例を見れば、アンブッシュで社会にインパクトを残すことがで切るということが分かります。スポンサーシップのパートでも述べましたが、社会課題とスポーツを絡めた事例にもなっています。


番外編

グラフ化シリーズ

昨年も多くの人にご利用いただいた、JリーグとBリーグの経営情報をGoogle Data Portalで可視化した記事です。

自分の気になるチームの収支をぜひご確認ください。

【2018年度】Jリーグ全クラブの決算・経営情報をグラフ化。営業利益やスポンサー収入が多いのはどのクラブ?

【2018年度】Bリーグ全クラブの決算・経営情報をグラフ化。営業利益やスポンサー収入が多いのはどのクラブ?

嵐活動休止と **#大野くんの夏休み** トレンド入りにみるファンの重要性〜SNSがファンの価値を高める時代〜

こちらはスポーツと少し離れた記事ですが、「ファン文化」にフォーカスした事例です。嵐の大野くんの活動休止に際して悲しみに暮れるファンが、自ら起こしたSNSのムーブメントによって、前向きな気持ちに至った一連の動きを分析しています。

こうした「ファン」についての記事も今年は書いていきたいと思っています。


時系列編

2019年に書いた記事を時系列別に並べました。興味ある記事をぜひお読みください。

2019年1月

Twitter、FAカップのハイライト動画を英国外のファンに配信する DM Bot を作成〜登録方法もご紹介〜

マクドナルド、NBAのインド市場開拓をサポート

ビールブランド、マラソン大会でSNS重視のアクティベーション戦略に変更

スニッカーズ、ロシアW杯で「○○○ファイナル」をSNSで募集するアンブッシュマーケティングを実施

アルコール広告規制解禁後初となるNBA選手を起用したCM

2019年2月

嵐活動休止と **#大野くんの夏休み** トレンド入りにみるファンの重要性〜SNSがファンの価値を高める時代〜

MLB×ナイキの10年間のサプライヤー契約を支えるファナティクスの存在〜スポーツマーチャンダイジングの次世代ビジネスモデルとは?〜

サウサンプトン、スポンサーのオンラインカジノと共同でSNS企画を実施

エミレーツ航空、地元ドバイでドジャースと野球教室を開催

アディダス、全豪オープンで“海岸のプラスチックごみ”で開発したユニフォームを選手に提供するCSV活動を実施

2019年3月

ペルーの乳製品メーカー、ロシアW杯の試合当日に外国人スタッフを臨時雇用

2019年4月

SAP、ファンがNBAのGMを目指すTVショー『GM School』を制作〜データの重要性をファンにアピールする狙いとは?〜

ピザハット、スーパーボウル開催に合わせて店舗名を『ピザハット”ハット”』に変更した狙いとは

2019 MGM MLB 開幕戦レポート:日本MGMリゾーツが冠スポンサーを務めた狙い

前編 

後編

オーストラリア野球協会で酒類メーカーとのスポンサーシップ撤廃の動き

2019年5月

【体験談】Jリーグデジタルスタジアムの優れた点や期待される改善点まとめ〜会場で実施された企画もご紹介〜

Uber、スーパーボウルで敗者をテーマにしたアンブッシュマーケティング

ドラックストア、英国4地域とアイルランドの女子サッカー代表とパートナーシップ契約

2019年6月

英国決済サービス「スクリル」、デル・ピエロがオーナーの米サッカークラブLA10 FCのスポンサーに

バドワイザー、リサイクル素材を一部利用したロシアW杯のレガシーを建設

スナップチャットで試着、ナイキの若者向け購買意欲を高める取り組み

2019年7月

【2018年度】Jリーグ全クラブの決算・経営情報をグラフ化。営業利益やスポンサー収入が多いのはどのクラブ?

ビールブランド『ブッシュ』、ファンの平均年齢が高いNASCARでミレニアル世代向けの企画

2019年8月

Uber、インドで国民的人気スポーツ支援を通じたCSRキャンペーンを実施

2019年10月

リバプール初の男子女子合同ツアーを支えたベビー用品ブランドジョイーの狙いとは

ナイキがサッカー女子W杯で仕掛けたアンブッシュマーケティング、女性の社会的地位向上をサポート

スーパーボウルのCM合戦を利用したアンブッシュの中身とは

携帯事業会社、代表チームの愛称を活用したアンブッシュ施策

2019年11月

【2018年度】Bリーグ全クラブの決算・経営情報をグラフ化。営業利益やスポンサー収入が多いのはどのクラブ?

Uber Eats、公式パートナーのマクドナルドと連携した広告戦略

ボルボ、フットボールファンでない若者向けのアンブッシュ施策

サムスン、ロシアW杯予選敗退のイタリア国民を鼓舞するアンブッシュ施策


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一つでも参考になる記事がありましたら幸いです。海外事例がほとんどですが、今年は国内事例の取材記事なども少しずつできたらと考えています。

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