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ジョギングって、みんなの何割の力?

こんにちは。 アスレティックトレーナーさくらです。

皆さん、ジョギングって何割くらいの力で走ってます?

スポーツ復帰のためのリハビリを経験したことがある人は、
病院の先生から、8割までなら走っても良いよ。とか
5割くらいにしておいてね。とか

「割合」を使って伝えられたことありませんか?

では、先生にとっての6割と、皆さんにとっての6割は同じでしょうか?

全力を10割(100%)として考えた時の割合ですが、

ジョギングって何割の力で走ることですか?

これ、いろいろな選手に質問するのですが、バラバラなんです。

リハビリでは、ケガをした部位にかかるストレスをコントロールすることが重要なのですが、「思っていた以上に走ってた」や「全然走れていなかった」などのすれ違いが発生しやすいんです。

そんな時の工夫として、普段、練習を行なっている場所の
走るスペース」は、どれくらいの距離なのか?を測ってみましょう。

30m?50m100m? もっと?

例えば、50m走れるスペースがあった場合。

全力で走ったら、50m走のベストタイムですね。

高校2年生運動部所属を例に考えてみましょう。
平均タイムは、7.15秒(全力)

これは、時速に換算すると
25.17km/h

では、半分の力(50%)で走った時、時間が倍かかるとしたら、
14.3秒(50%)

これを時速に換算すると
12.58km/h

時速を意識して走ったことがない人は、どれくらいのスピードかイメージつきづらいですね。

このスピード、箱根駅伝の選手が走ると、余裕そうにみえますが、
意外と速いです。

歩くスピードは、時速4km程度と言われていて、
徐々にスピードを上げていくと、時速6kmを超えたあたりで、「走る」動作に変化していきます。

「歩く」と「走る」の違いはなんだと思いますか?

スピード? しんどさ?

いえいえ、両足が地面から離れている遊脚期」が
あるか・ないかの違いなんです。

「走る」とは、両足が地面から離れているタイミングがある状態

競歩のスピードは、平均時速16km/hと言われていますので、相当速いです。でも、走ったら反則です。(両足が地面から離れると走ったとみなされる)

話がそれてしまいましたが、
半分の力で時速12km/h

では、1/3の力(3割くらい)では?

時間は、18.5秒で50mを走ると

9.72km/h

だいぶゆっくりになってきました。

しかし、ケガで走れなかった選手が走り始めるスピードとしては、
これでも速いんです。

前十字靭帯断裂の術後の場合、
ジョギング開始は術後2〜3ヶ月(受傷後3〜4ヶ月以上)になります。

下手したら半年間走っていない選手が、
走り始めるって、結構大変なんです。

筋力や関節の動きのスムーズさ、感覚など。
いろいろと忘れてきてしまったものを取り戻してからのジョギング開始は、

時速6km/hからスタートするのがオススメです。

50mを30秒かけて走ると、時速6km/h

そこから段階的に 100% 7.15秒 25.17km/hに戻していきます。

時速                   50mを何秒   何%
6km/h     30秒      25%
7km/h                    25.7
8km/h                   22.5
9km/h                   20
10km/h                 18      
12km/h                 15      50%
14km/h                 12.85
16km/h                 11.25
18km/h                 10
20km/h                  9                       80%
22km/h                 8.18
24km/h                 7.5
25.17km/h            7.15秒    100%

上のような表を参考に、ランニングスピードを確認することで、
・思った以上に走ってしまっている
・思っていた以上に走れていない
などのすれ違いが起きなくなります。

スポーツ復帰のリハビリでは、段階的に(漸進性の原則)が
とても重要です。

距離と時間から速度を計算するサイトはこちらをどうぞ


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