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FAQサイトを導入するまでの道のり

こんにちは、「みんチャレ」を開発・運用しているエーテンラボのだいちと申します。

現在自分はBtoBtoCのカスタマーサクセスと、コンシューマー向け(toC)のカスタマーサポートを兼務しています。

このたびtoCアプリのユーザーを対象に、セルフサクセスを促進させるべく、FAQサイトを導入しました。

このページでは、FAQサイト導入までに通った道のり、具体的には以下のようなことについて、備忘録として書いていけたらと思います。

  • FAQサイト導入によって実現したかったこと

  • FAQサイトに求めた要件

  • FAQ SaaSの比較検討の結果

  • 現行のよくある質問を移植したときのポイント

  • 今後の運用方法

実現したかったこと

FAQサイトの導入によって、大きく2つのことを実現したいと考えていました。

  1. お問い合わせ工数の削減

  2. ユーザーのセルフサクセスの促進を通じた満足度の向上

弊社はカスタマーサクセス部がありますが、カスタマーサポートも兼務している状態です。リソースの食い合いを避けるためにも、そもそもリソースを割く必要のない状態を作り出したいと考えています。

またユーザーからすると、お問い合わせは面倒なことです。できればお問い合わせをせずに解決できたほうが楽だし、問題解決スピードも早いでしょう。この自己解決が実現できればプロダクトの満足度に繋がると考えています。

これらの背景から、FAQサイト導入プロジェクトが始まりました。

課題の洗い出し と 求める要件 の設定

元々みんチャレにも"よくある質問ページ"は存在していました。

具体的には1ページで構築されており、各QAはトグル形式で見え隠れするような形です。この形式には以下のような課題がありました。

  • 検索ができない

  • QAの数を増やそうとすると縦に長くなるので、特定のQAを探すコストが上がってしまう

  • 各QAがどれだけ見られているかの効果測定が難しい

逆にいうと、これらの課題が解消されていくことで、ユーザーが困ったときに自力で解決できるようになっていくだろうと考えました。

FAQサイトに求める要件としては、上記を解決できることを最低要件としました。それに加え、ユーザーがFAQサイトで疑問を解決できるためには、以下を実現できなければなりません。

  • 導線:そもそもFAQサイトにアクセスしてもらわないといけないので、あらゆる導線に簡単に組み込めること

  • ストック量:FAQサイトにアクセスしてもらっても、該当のQAページが存在しないと解決できないので、ストックの量を増やしても問題ないシステムであること

  • 見つけやすさ:該当のQAページが存在していても、それを見つけられないと存在しないことと同じなので、見つけやすさを高められる工夫ができること

  • エンドページの品質:該当のQAページを見つけられても、問題を解決できないと意味がないので、エンドページの品質を一定水準まで高められる仕様が搭載されていること

  • 効果測定:上記の改善サイクルを回していけるようなデータを取得できること(各ページのビュー数、検索キーワード等)

これらを求める要件として設定し、具体的なツール探しを始めました。

FAQサイトの比較検討

FAQサイトを検討するときには、下記の観点を重視しました。

  • 求める要件を満たすか

  • そのツールを導入することによる費用対効果はどの程度か

  • 他のツールと比較してなぜそのツールなのか

そうしてFAQサイトを探していると、大きく2パターンに分類できることが分かってきました。

  1. High:導入価格・運用価格ともに高額だが、検索性能が極めて高く、サポート体制が充実しているパターン

  2. Low:導入価格が0円で、運用価格も安価だが、検索は全文一致検索のみの対応で、構築から運用まで自分で行うパターン

1.はHelpfeelやPKSHA、2.はZoho Deskやzendeskなどが該当します。

実際に資料請求をしたり、担当者の話を聞いたりしながら、下記の項目を埋めていきました。そうしてそれぞれのツールの比較検討を進めていきます。

  • 検索性能の高さ

  • エンドページの品質

  • カスタマイズ性

  • 導入価格

  • 運用コスト(ランニングコスト と 運用工数)

  • 検証可能性

  • 実装難易度

  • サポート体制

そして決勝戦は「Helpfeel」vs「Zoho Desk(以下、Zohoヘルプセンター)」となりました。

検索性能の高さは圧倒的にHelpfeelでした。しかも、よくある質問に辿り着かないユーザーがいたとしても、お問い合わせ内容入力時に「もしかしてこの質問ではないですか?」とレコメンドしてくれる機能がものすごく魅力的でした。これでよくある質問を見ない対策もできる……!

ただ、初期費用や月額費用が高く、一度導入すると後戻りしづらいことが大きなハードルとなりました。(1 way door感)

まずは安価なツールから導入を行い、チーム内に知見を溜めるのが良いのではないか。そこから高額のものを導入するのでも遅くないはず。

大きな意思決定を遅延させ、知見や導入効果などの情報を集める方向で動くことにしました。Zohoヘルプセンターでも最低限ほしい機能は満たしていることもあったため、最終的にはZohoヘルプセンターに決めました。検証したことを下記にまとめます。

  • 検索性能の高さ → 運用でカバー

  • エンドページの品質 → 問題なし

  • カスタマイズ性 → 柔軟にカスタマイズできる

  • 導入価格 → 0円

  • 運用コスト(ランニングコスト と 運用工数)→ 安価

  • 検証可能性 → 検索キーワードのログや各ページのビュー数を取得可能

  • 実装難易度 → 誰でも簡単に入力できるUI。アプリ内へはURL埋め込みで実装可能

  • サポート体制 → 初期は手厚い

ちなみにWordPressも検討しましたが、主に運用工数の面で選択肢からなくなりました。具体的には下記のような問題です。

  • セキュリティどうするの問題

  • サーバーが落ちたとき誰が対応するの問題

  • 定期的なメンテナンスには専門知識が必要だね問題

まずはZohoヘルプセンターを導入して、それでも解決できない課題が残り続けるときにWordPressをもう一度検討テーブルにあげようということで、今回の検討からは外れました。

よくある質問の移植

すでによくある質問は60ほど溜まっていたので、それをZohoヘルプセンターに移植する作業から始めました。その際は以下を意識しています。

  • 検索キーワード:検索キーワードを予測し、タイトル・本文・タグにキーワードを散りばめる

  • ディレクトリ構造:ディレクトリから探す人もいるので、探しやすいように階層は深くしすぎない。大カテゴリ → 中カテゴリ → エンドページの2階層まで(1階層に留めると一覧性が落ちる)

  • 関連リンク:目的と違ったページにたどり着く可能性を考慮し、エンドページに関連質問のリンクを貼っておく

今後の運用

言わずもがな導入して終わりではないので、データを見ながら改善していきます。導入して2週間経った今では、FAQサイトにアクセスしてもらうための導線整備をもっと強化すべきかなと思っています。

Zohoヘルプセンターでは、検索キーワードのログを取得できるので、検索の最適化も進めていきたいですね。

また、社内におけるFAQページ更新のルールも定める必要があります。日々プロダクトは進化していくので、それに合わせてFAQも最新にしていかなければなりません。

すべきことはたくさんありますが、FAQ改善は目の前のお問い合わせ返信と違って将来的に効いてくるものなので、積極的に時間を投資していきたいな、という気持ちです。

おわりに

上記のFAQサイト検討から導入までを入社3ヶ月の自分に任せてもらえたことは、とても嬉しいことでした。裁量が大きい。。!

現在カスタマーサクセス部では、上記のFAQサイト運用を含めた、全体的にユーザーの疑問解消の設計をお任せするカスタマーサポートポジションを募集しています。

またヘルスケア領域の課題を解決するBtoBtoCのカスタマーサクセスポジションも積極採用中です!当ポジションに関しては、下記のページでふんわり概要が掴めると思います。

そのほかにも多様なポジションを採用中ですので、エーテンラボに興味を持たれた場合は下記の採用ページをご一読いただけると嬉しいです。


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