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「人間らしさ」が好きだ

今回、それを思ったのはある写真とコラムを見て。
以前にも「人間らしさ」について書き留めた事があったのだが、その時は心の動きについてだった。

今回みたのは、相澤義和さんの”愛の輪郭”という写真集の発売に合わせた写真付きコラム。

彼の事は数年前にTwitterで知り、「えろいけど、性欲を処理するようなもので無い、美しい写真を撮る人だな」と思いフォローした。

去年発売された、愛情観察という写真集は買わなかった。Twitterで見る分には芸術さを感じたのだが、本にまとめられたものを立ち読みした時、当時の私にはTwitterでみた芸術さよりも”性欲としてのエロ”が強く見えてしまった。

その時はなんだか、ガッカリしてしまった記憶がある。それから暫く、タイムラインで流れてくる以外に彼の作品に触れてこなかった。

しかし、最近タイムラインで流れてきた、今回新しくだす愛の輪郭という写真集がどうしても気になり久々に拝見した。

以下は彼のインタビュー。


相澤 『愛情観察』は僕なんか全然いなくていいと思ったんですよ、写真家として。自撮りのお手伝いに近い。女性がそれぞれ好きにしてくれたらいいっていう。でも今回は女性の姿というよりは、恋人を見つめる自分の目線が強く出てると思います。

愛情観察はモデルさんと写真家の関係で撮った作品で、今回は恋人が恋人を撮った作品になっていた訳だ。

愛情観察と愛の輪郭で感じた写真の差はここにあったのか!と自分の中でとても納得した。

私が愛情観察の作品でガッカリ感じたのは、写真集として手にとると、スマホ越しでは恋人の様に感じてたモデルさん達の距離感が本という媒体になると途端に距離感が心地悪いもになり、あくまでこれは作品なのだなと感じてしまったからだろう。

私が彼の写真に感じてた心地よさは、写真から人間らしさを見たこと(感じた事)だったのだ。(以下、彼のインタビュー)

女の人たちが感覚として理解してる“愛”ってものがわかれば、その“愛”ってもので女の人たちを包めるんじゃないかなって思ったんですよ。だから20代半ばくらいからは、“愛”ってものがなんなのか知りたくて恋愛してきたんですよね。

そう。愛。
彼の写真には生々しいくらいの愛が見える。

“形はないけど、確かにあるもの”
の一つである愛が、確かに彼の写真にはある。

理屈で語るんじゃなくて、写真で魅せる。

どうしても、エロさや性欲は時として下品なものだったり他人には隠さなきゃいけないようなものに感じてしまうこともあると思う。

でも、私はそうでなくていいと思う。
だって人間だから。

別に神聖化をしたいわけでもない。でも隠さなきゃいけないのもおかしいなと思う。
それは日本人の美徳だとも思うけれど。

子供を撮っている写真や猫を撮ってる写真を見ることと、相澤さんの写真をみる事は私に撮って一緒だ。

だって、そこにあるのは、愛だから。



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