正当化

公園を犬と散歩して居た時に、幼児(2歳ぐらい)が6人乗ったカート(2人がけ3列のカート)を止め、ベンチに腰掛けくっちゃべっている先生の二人組を見かけた。

先生だってストレスも溜まっているのだろう。息抜きも大事だろう。彼女等はちょっと長く話して居る様で、2台のカート、計12人の幼児達がモゾモゾと動き始めていた。アーとかウーとか、たまに英単語が出る位のカートの幼児達。まだそんなに話もできない年に見える、そして彼らは乗っているカートのシートベルトでガッチリと座席に固定済みで、傍から見ると水槽の中のイソギンチャクの様である。

さすがに同じ景色に飽きたのだろう。
ある幼児が、隣の幼児にちょっかいを出し始めた。

その小さい手の届く限り、その小さな体の伸びる限り、隣に行こうとする。だが彼は固定されているので行けない。繰り返す彼を見て、1人の先生がふぅ。とため息を付きこんな事を言い始めた。

"ジョン!あのね、人間にはパーソナルスペースという考え方があってね、今君は隣のケイティのパーソナルスペースを侵害しているのよ!"

瞬時に幼児等はキョトンとなり、一瞬動きは止まる。
そうだろうよ。まだ2歳ぐらいだ。意味が分かる訳ないだろう。

そして、しばらくフリーズした後、件のジョンは、またケイティに向かい始めた。ケイティはと言うと特に気にもしていない様子。彼女は彼女なりにモゾモゾと動いている。

先生がまた言う。
"パーソナルスペース!"

画して幼児は言葉を覚えていく。
少なくともジョンは。

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