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障がい福祉サービス事業所での『週休3日制』のメリットとデメリットを考える🤔


久しぶりに報酬改定以外の話題で「週休3日制」を考えます。

宮城県では、令和2年度より「介護職働き方改革応援宣言プロジェクト事業」と題し、「週休3日制」導入の支援を進めているそうです。


週所定労働時間は変更しない導入方法のようで、メリットとして

◯従来の週休2日制と比較すると、週休3日制の導入により1ヶ月の休日が3~4日増える

◯ワーク・ライフ・バランスの向上により、プライベートの充実にもつなる

とされています。その他にも

◯人材確保

◯通勤手当の削減

◯副業・兼業がやりやすい

なんかもありそうですね。


一見すごく良い。実際に良いんでしょうが、デメリットもあると考えます。


❶有給休暇を取得した際の負担が大きい

例えば年20日の有給休暇を取得した場合

1日8時間勤務の場合⇒160時間

1日10時間勤務の場合 ⇒200時間

と事業所の負担は激増します。


❷日々の人員配置を満たすのが困難になる。

正直、通所系サービスの事業者にとって有り難いのが、週6日~7日開所できる体制だと思います。

週休3日だと外出も増えるだろうし、急なシフト変更も難しくなりそう。


❸実務経験に影響が出る可能性がある。

年間で考えれば、週4日×52週=208日

実務経験は1年で180日必要なので、有給休暇取得や病気などで欠勤されるとギリギリになる可能性も。


❹特に放課後等デイサービスで導入困難

サービス提供時間が限られる放デイでは、なかなか導入が難しそう。

「日々の配置要件」を考えれば、GHや障がい者支援施設など入所系じゃないと導入は難しそう。


❺公平性の観点から考える必要あり

一部の職員だけが対象になった場合、やっぱり不満がでてくるかと推測します。


❻事業所内でのコミュニケーションに影響がでる

どうやっても顔を合わせる回数が減りますので、対策が必要です。


考えれば、やはり入所系サービス以外では難しそうです。

管理者や相談支援専門員、サービス管理責任者なんかはフレックスタイム制も可能だと思われるので、下記のようにコアタイムを設けないフレックスによる方法でも良いかもしれません。

まぁこの職種だとフレックスにしたことで、逆に良いように使われて負担が増えそうな気もしますが。

コアタイムのないフレックスタイム制であって、労働契約において所定休日以外の日の各日について必ずしも労働することを求めないとした場合などにおいて、労働者が所定休日以外の日にも休みを取り、例えば選択的週休3日制を導入することは可能です。

第15回「これからの労働時間制度に関する検討会」議事録より

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