見出し画像

期待が不確実なほど、モチベーションは上がる!?

何かを始めるとき、達成した際の報酬というものは誰しも気になるでしょう。
報酬があるからやるという人も多いと思います。
仕事をしている人ならすでにお分かりだと思いますが、報酬があるから仕事をするとも言えます。

しかし、これをやったら、必ず報酬がもらえますと言われると、逆にやる気がなくなるということもあります。
友人からの相談を受けるとき、「相談に乗ってくれたら食事をご馳走してあげる」とか言われてしまうと、何だかなぁ・・・と思ったりします。
友人からの相談なら、特に報酬はいらないと思う人が多いはずです。
報酬があるからやるというものではなく、友人として善意で行うものです。
でも、「ご馳走してあげる」という報酬を聞いてから相談に乗ってしまうと、その報酬が目当てで相談に乗っている風になってしまいます。
もちろん、友人はそうは思わないかもしれませんが、自分が報酬目当てで相談に乗っていると思ってしまうのです。
報酬があるからと言って何でもやりたいと思えるかというと、必ずしもそうではないということです。

企業では、人事評価制度やキャリアパスが明確になっているところもあります。
評価制度は分かりやすさが重要で、社員が理解できないようなものだと公平性が損なわれるものです。
キャリアパスも、自分がこの先どうなっていくのかが明確になっていると、キャリアを築きやすくなると思います。
「わかりやすい」、「明確になっている」というのは、非常に重要で、正しいことなんだと思っている人は多いでしょう。

ただ、明確になりすぎていて、逆にやる気がなくなるという考え方もあります。
「こうしたら、こうなる」みたいに、あまりにも成果や結果が明確になりすぎることで、それを達成しようとするモチベーションが減退してしまうのです。
「頑張ってやっても、どうせアレがもらえるだけだろ?」といった風に、先が見えすぎてしまうことも考えものです。
キャリアパスを明確にわかりやすく提示したとしても、「この成果を上げてもどうせ係長にしかなれない」とか、「えっ、うちの会社って勤続10年で主任、20年で係長、30年で課長、40年で部長なのか。部長になるのは60代なの?」みたいに、モチベーションを上げるために見通しを良くしたつもりなのに、逆効果になってしまうのです。

なので、報酬があるからやるわけでもなく、報酬が明確だからといってやる気が出るわけでもないということなのです。

これを整理すると、報酬があるかどうかわからない状態、もしくはあまり明確ではない状態がモチベーションを上げるのではないかと考えられます。
「いやいや、報酬が不明確なのに頑張る奴いるの?」と思われるでしょう。
それは確かにその通りで、給料がもらえるかどうかわからないのに仕事をするかというと、絶対しないでしょう。

よって、報酬はある程度は必要ですが、あまり明確である必要はない、という結論に落ち着きます。
むしろ、不確実な方がモチベーションが上がるのではないでしょうか。
「あれをやったらどれくらい評価されるのかな?もっとやらなきゃダメかな」とか、「この前の成果だとボーナスは30万だったけど、今回の成果だともっといくかな」とか、報酬や結果に対する期待が不確実な方が、より高い成果のために頑張り続ける可能性があると考えられます。

もし、報酬を明確にしたいのであれば、良い意味で期待を裏切るような報酬を用意する必要があるでしょう。
「入社一年目でも部長になれます」など、人の期待値を超えるようなものでないとモチベーションは上がらないと思います。

不確実な期待を設定するにしても、不確実性の度合いをどうするかが非常に重要です。あまりにも不確実すぎると誰もやらないし、確実性が高めだと「この程度なら別にいらないか」となってしまいます。
なので、報酬や成果などの「期待」に想像の余地を与えることが良いと思います。
「これをやったら、こうなるかも?」のように、明確でもなく、かといって全く不確実でもないような、想像もしくは予測できるような「期待」を設定できれば良いと考えます。

誰かのモチベーションを上げたいなら、ぜひ参考にしてみてください。

読んでいただき、ありがとうございました。面白い記事だと思っていただければ嬉しいです。応援として頂いたサポートは、また良質なコンテンツ作成に使わせていただきます。もちろんフォローも大歓迎です!