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セミの抜け殻を集めて

ウィスキをちょびちょび飲んでいる。
酔っ払わずに腹の下の下にアルコールが落ちていく感じ。
気色が悪い。
新しいパソコンを触っていたら色々やりたくなって、もう夜中になった。
酔わないので寝れない。

寝れないのなら起きていたいと思う。

でもこのまま起きていても仕方ないんじゃないかと思った。
明日の朝の方ができることが多いはず。

このまま起きていても仕方ガがないというのは、このまま生きていても仕方がない、
というのと似てるのか同じことなんじゃないかと思った。

今日は昼間の日差しがきつい時間帯に幡ヶ谷の街を歩いた。
渋谷区やからにぎやかなイメージ、ただイメージ。
知らない街のイメージ。にぎやかと思う。渋谷区幡ヶ谷は甲州街道というでっかい道路が
通っとるけどおだかやでご老人が多い。最近、殺人事件も多いなとも思ってた。

日差しきつすぎやろ…と。

最近気づいたけど暑いというだけでテンションが下がり
思考がネガディブになる。もっとしっかりしてくれ。

歩いていたら前方に70、80代と思わしき老人のグループがいた。
一人のお婆さんが何かを拾って歩道の脇に置いた。
何かと思ったら蝉やった。もう弱ってる。もうすぐその命の時間が終わる。

「あれ、蝉の抜け殻だったの?」「いや、抜け殻じゃないよ」
道端の葉っぱについた蝉の抜け殻を見つけては本体か抜け殻か話しの中で曖昧になってた。
そんなもんよな、曖昧で分かったふりで、でも知らないし、本当のこと、正しいことばっかり言えない。
白昼夢みたいな。曖昧は心地いいけど、でも全部好きじゃないよ。

その集団を歩いて抜かしたら、一人のお婆さんが「私、蝉の抜け殻集めてるよ」と言った。

「!!!!!!!!!」


 え。

振り返るなんてできない。


この無視できない会話もきっと曖昧に流されると思った。

「え、なんで集めてるの?」と他の人が聞いた。
「え、ちゃんと聞くんや」と思った。
歩いてたらその一番大事な答えが聞こえんかった。
振り返ってはならなかった。

もう少し歩いてポストに郵便物を投函。
手紙の返事がくるのが楽しみな人がいて、その人も私の送る手紙を楽しみにしてくれている。
嬉しいなと思う。

2021.8.5 1:20


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