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【若干の】罪悪感

🐈‍⬛長かった夏休みが明け、結局主様には逢えなかったけれど、その週末に、2年ぶりに再会したお友達(と認識している)と、レイトショーなどを鑑賞。お友達…と言いつつも異性であり、過去の少し複雑な 関係性も含め、会うのはずっと拒否していた。主様への気持ちの安定からか、今回軽くお誘いを受けたけれど…友達以上の感情が見える人とは、やはり微妙。

前回登場した、アプリで出逢い「一度も会えなかった彼」とは別に、今回のお誘いのお相手は、主様に出逢う前にちょいちょいデート(健全も含む)を重ねていた、唯一歳上の彼だった。趣味も多彩でお洒落ではあったし紳士的、文字での会話に惹かれつつやり取りを始め、何度となく会い深い関係でもあった。ただ、私の中では、身体の相性は良かったけどイマイチ心がついて行かず、そんな中主様に出逢ってしまったから、一方的に関係は断っていた。

でも、この彼はなかなか諦めがつかないようで、色んな手段を使って連絡をしてきた。悪い人ではないし、無理強いもしないような人だったから、一度はブロックしたものの、別デバイスからの連絡先で再び繋がってしまい、そのまま放置して、気が向いたら返信するような、少し変わったお友達感覚の人だった。彼からも、忘れた頃にメッセージが届き、お互いの安否確認をするような…。それが、2年ほど続いていた。

独身の私は、元々、既婚者とお付き合いするつもりは毛頭なかったけれど、既婚者の主様と出逢ってしまった。だから、主従を結ぶ前に何度も葛藤を繰り返し主様とも何度も話し合いをした末今に至る。そして、主様の手を取ると決めた時に、彼には既婚者とは付き合えないと言って別れを告げた。そう、嘘をついたのだ。でも、それで良いと思った。私には、主様だけ居てくれれば何も要らないと思ったから。

🐈‍⬛そんな二人が並んで映画を観た夏🐈‍⬛

🐈‍⬛だけどやっぱり、罪悪感・・・。既婚者は無理だと突き放しておきながら、堂々と主様との幸せを呟いている。この大きな矛盾と葛藤が私の中で波打つ。だけど、もう戻れない。戻る気もさらさらない。彼は、とても穏やかで優しくて私を愛おしそうに見つめて「可愛いね」と何度も呟く。そんな彼の隣にいるのが、とても苦しく何も考えないようにと、映画に集中した。

隣にいるのが、主様だったらな…と何度も考えては少しもやもやしながら観ていると、不意に手を握られた。けれど、私は握り返す事も出来ずしばらくそのまま握られてはいたが、体制を変えるタイミングでそっとその手を離した。ダメだ。ダメなんだよもう。何も感じない・・・むしろ少し気持ち悪さが滲んできている。もう、この身体は主様以外には触れられても、何も反応出来なくなっていると思った。そして、それで良いと思った。

その週末は色々と思う所があったけど、結局 真っ直ぐな感情で居たいし、迷いたくないから、私は居るべき場所に落ち着いた。主様とゴロゴロして居られる その場所が堪らなく心地好い。何にも揺らがない、自分だけの居場所は 貴方の懐のみだと再確認した。そして、この彼には飼われているとは流石に言えなかったが、大事な人が居る事など全てを話し、私は今後も友達以上にはなれない事を伝えた。今回ばかりは「もう自分からは連絡はしない」と、諦めてくれたようだ。私から連絡した事など、それまでもなかったけれど。

🐈‍⬛居心地の好さがしっくりくるから🐈‍⬛

🐈‍⬛この猫さんの動画は、私が理想としている「主従関係」の縮図に想える。耳が後ろに倒れている事が先ず頷けるし、はしゃいでブンブン手を振り掴もうとするけれど届かず…だけどそれは、きちんと頭の上から抑えられて制御されているからにすぎない。主様が手を離せばその広い懐にすぐに飛び込める。私がいつもはしゃぎすぎるから、それを見越して主様は静かに制する。
いつもながら、それが有難い。

ある日の仕事帰りに歯医者へ。治療した処が腫れて痛むから「主様~痛いよう~~ 」と軽く甘えてはみるが 「うん、そうか…お薬飲みなさい」と軽く窘められる。こういうやり取りが、痛くて泣きそうなのにも関わらず、主様が大好き!に負けてしまう自分が嫌いじゃない。この暑さを拭い去るような雨が、ようやく来そう。 雨と共に夏は終わりを 告げてくれるだろうか。

そして、毎日逢いたいが溢れつつ、主様とやりたい事も増える。したい事リストのうちの1つは、彼の髪を洗う行為。ヘッドスパならぬマッサージも込みで。自分がされるのは苦手なので 尽くし続けるのみ。穏やかな時間と共に きっと多幸感溢れて、緩やかな愛に包まれるはず。考えるだけでも楽しい。朝起こして服を脱がせ、そのままシャワーを浴びせて服を着せる。ご飯を食べさせて、歯を磨いて…なんて、一度でいいから、主様のお世話を何から何までしてみたい。どんな感じなんだろう?「それ、もう介護やん?」と言う主様だけど、やってみたいと思うのは自由だもんね。ウキウキ。

🐈‍⬛多幸感溢れる癒しを🐈‍⬛

🐈‍⬛そして、ある日流れてきたTL。多頭を謳う他所の主様の呟きが気になった。その話を主様にすると「主となる人は、本来的には弱いモノなのかもしれないね。自分も含めてだけど」と頷くような答え。雌は本能的に強い雄を求める、とは言うが 強そうに見えた裏側に ふとした弱さを見つけると私は嬉しくなる。どちらかの短所は、どちらかが補えばいいと、そう思う。

「主従」と言うと、聞こえはとても良い。上品そうな中に、濃密なエロス(性癖)が詰め込まれているようで、そこに生きる人々が羨ましくもある。ただ、この世界の現実は、美しさとは実は掛け離れていると思う。界隈では、願望と幻想ばかりが先走って交錯しているようにも思う。綺麗事だけではなく、皆生身の人間だし、汚くも弱くも儚くもある。だからこそ、寄り添いたいし認めて欲しいとも願ってしまう。関係性に於ける、精神的な結びつき…一長一短では築けない。そこに胡坐をかいていては望めない。

主も従も、男も女も関係なく、パートナーをコロコロと転がる様に渡り歩く人々も、想い願うその先に辿り着けますように。皆、幸せでありますように。・・・とたまには願ってみる。他所ばかりを気にしていても、何も良いことなんてない。目の前の大切なモノにどれだけ愛情を示せるか。

 もう、私はこの大事な人だけでいい。この人だけをとことん、突き詰めようとすら思う。私自身が知らなかった感情と共に、溺れていればいいかな。

🐈‍⬛be continued🐈‍⬛

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