見出し画像

酒好きに朗報?血中アルコール濃度を0.05%に保つと人生上手くいくという理論を検証する物語「アナザーラウンド」

アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞した作品。主演は007やドクター・ストレンジなどにも出演しているマッツ・ミケルセン。

話は・・・
仕事も上手くいかず、家庭内もすれ違いがおきて気力が失われていた。そんな時に、血中アルコール濃度を0.05%に保つとリラックスが出来て物事が上手くという仮説を四人の男性教師が試す物語。


酔うと自信がついて態度が多少は大きくなることは、お酒を飲める人であれば、一度は経験したことがあるはず。
この酔いを血中アルコール濃度を0.05%、いわゆるほろ酔い状態を維持することができて、ちょうど良い自信と勇気が出て物事がうまくいくという。

学校内で教師がコソコソ隠れて飲酒をするって、もちろん完璧アウトな行動やけど、体育倉庫にむちゃくちゃ隠しているのは、もはや笑えた。0.05%以上でも俺らはコントロールできるよって姿は、歳をとっても人の精神年齢ってあんまり変わらないなって情けなくも愛おしくなった。

酒の力に頼りながらも仕事や家族の悩みという壁を潰そうとする姿はどこか応援したくなる。

これはお酒に限った話ではないが、何かをきっかけに自信を身につけ、成功を得た者はもっと大きな成功得るために過度になる。
しかし、コントロールできなくなった自信は大きくなり過ぎて、周りを見ることができず失敗につながる。
まさに、お酒は飲んでも飲まれるな。


撮影の都合により、飲酒は完全NGだったらしく、事前に酔った時の姿を録画して学んだり、YouTubeに載っている泥酔動画を見て動きを学んだらしい。
あれが全てシラフだったとは役者は恐ろしい。

主演のマッツ・ミケルセンはさえない歴史教師を演じているけど、色気がハンパなかったな。

少し自信や勇気を身につけることで何かを変えることはできると思う。
それが、筋トレなのかお酒なのか。
最低限の常識ある範囲の行動は必要であるが、少しの自信で何かを変えることはできることを教えてくれた映画である。

最後のラストシーンのマーティンのダンスを見た時、人生謳歌するには過去を振り返らず、未来を不安視せず、今この瞬間を全力で楽しむことが必要だと感じた。
あと、この時流れているスカーレット・プレジャーのWhat A Lifeにも是非注目してほしい。

アナザーラウンドは、
少しの自信で自分の世界は変わる。
そして、人生うまくいかない時もあるけど、たまには人生謳歌、今を全力で楽しむ姿は輝いている。
そんなことを示してくれた映画。


元々出演するはずだった、トマス・ヴィンターベアの娘さんが撮影開始4日目で交通事故により亡くなった。そんな辛い状況にも関わらず、この作品が完成することができて良かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?