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理系学生がスポーツビジネスをスタジアムから切り込んでみた

はじめまして.早稲田大学で経営工学を学んでいるスタジアムヲタクのモリチッチです.この記事を読んでくださっている方々にぜひ知っていただきたいことがあります.

「スタジアムがアツい」

今,各地のスタジアムの経営主体が変わってきています.スタジアムの存在意義も変わってきています.例えば,プロ野球北海道日本ハムファイターズは札幌ドームから北広島に移転する予定です.こうしたスタジアム・アリーナの変遷期に,各地のスタジアムにはどのような特徴があるのか?合理的な経営は行えているのか?調査をし「数値をもって」定量的に議論していきたいと思い,活動を始めました.この記録はnoteにとどまらず,YouTubeやTwitterを介して共有していきたいと思います.


人気チームありきのスタジアムからスタジアムありきの人気チームへ
従来のスタジアムは「箱」としてスポーツチームに使われるにすぎませんでした.一方,現代のトップスポーツビジネスは次の3項目が重要であるといわれています.

①チーム強化ビジネス(選手獲得,トレーニングマシン購入)
②試合催行ビジネス(チケット,放映権収入)
③スタジアムビジネス(フード,グッズ販売.エンターテインメント)

このように,いかにスタジアム自体で収益を上げるかが重要であるという認識が高まっています.

お金を払ってでも楽しみたいスタジアムのエンタメ
「スタジアムはスポーツを観る場所」という考え方はもう古いと思います.今や「スタジアムを楽しむ」時代です.プロ野球のスタジアムではバーベキューを楽しみながら観戦ができたり,VIPルームでコース料理のパーティーをしながら観戦ができたり,スタジアムに観覧車などの遊園地がくっついている場合さえあります.
 ジャパネットが主導する長崎スタジアムシティプロジェクトでは,サッカースタジアムを中心にホテルやオフィスなどを建設するまちづくりが計画されています.このような試合以外の体験を提供するビジネスがトレンドになっています.

十スタ十色
スタジアムは十人十色です.フードの売り方から違います.スポーツ中継では触れられることのない違いがたくさんあります.そもそも,スタジアムとプロスポーツチームの関係性は3種類あります.
①チームや親会社がスタジアムを所有
②チームがスタジアムを所有せず,試合のたびに利用料を支払う
③チームはスタジアムを所有しないが,運営管理権を保有している

この関係性の違いもスタジアム利用の違いにつながっていると感じています.

スタジアムビジネスはまだまだ洗練される
僕がスタジアムヲタクとしての活動を公に共有していこうと思った理由はショップの経営に行き届いていないところがあると感じたからです.以下の写真は2022/5/14時点での横浜スタジアム内ベイメンチというフードショップの店内図を予想して書いたものです.

図.ベイメンチの店内図(2022/5/14来店時より予想)

①配置の問題
ベイメンチでは赤丸のスタッフがモノを運搬する時間(準稼働:現段階では必要だが,実質不要なためなるべく減らしたい作業)と青丸のスタッフが赤丸のスタッフを待っている時間(非稼働:生産とは全く関係なく排除したい作業)を排除することが生産性の増加の観点から重要だと感じました.具体的にはかき氷やビールサーバーの配置を変えるという案や,スタッフを増やして「ビールを注ぐ人」と「ビールを運ぶ人」を完全に分けるという案などが挙げられると思います.どの案が最適なのかは,数値を用いた実験が必要です.
②メニューの問題
ベイメンチでの主要商品はかき氷,ビール,メンチカツでした.メンチカツは保存可能である一方,他の2品は注文を受けてから作らなければいけません.「保存可能食品」と「保存不可能食品」を分けて販売するというのがもう一つのアイデアだと感じました.「メンチカツはもう提供できるのにビールが来ない...」と言って待っている時間が経営的にはもったいないのだと思います.

まとめ
スタジアムビジネスがどんどん拡大されていき,驚きのサービスが展開されていっています.一方でまだまだ改善されるべきところも多く残されていると思います.こうしたスタジアムの変遷期を調査し,「数で」示していきたいと思っています.YouTubeチャンネル「スタジアムヲタクのモリチッチ」やTwitterもよろしくお願いします.



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