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【説教要約】ヨナ書4章1~11 「手間暇を惜しまれない神」 2023/12/03 守谷キリスト教会

ヨナ書は、神の正義と人間の正義とが衝突した物語です。

ヨナにとっての正義は敵国の首都であったニネベが滅ぼされることでした。

彼が自らの正義を固く握りしめていたまま、物語は進みます。

彼の視野は狭まったままです。
世界を単純化し、そして神に対してさえも冷笑的な態度をとります。
しかし神はそんなヨナを追いかけ、ニネベへと向かわせ、
ニネベを赦し、そして不機嫌なヨナをなだめました。


このように聖書は、
物語を中心にして展開します。

神の性質や人間がどのように神と向き合えばよいかについて、
教科書のような説明をしない理由は、「神とは人格を持った存在だから」です。

人格とは一言では片付けられない複雑な内面や感情を多面的に、
そして複層的に持ち合わせていることを意味します。

神は、そして神に似せて造られた私たちも、
取扱説明書で扱えるようなモノではありません。


私たちが誰か親しい人を紹介する時、「~な人」と一言で済ますことができず、
さまざまエピソードを持って紹介するのではないでしょうか。


ヨナにとってニネベは
一言で表現できるような憎き存在でした。

しかし神はご自分の前に悪を立ち上らせたニネベについて、
「右も左も分からない12万人以上の人間と、数多くの家畜」と言われました。

神は一人一人の心の奥深くまでご覧なり、
一人一人に対して手間暇を惜しまず育てられた方からです。

だからこそ、ニネベを惜しまれたのです。


私たちは神の手間暇の全てを知ることができません。

しかしだからこそ、謙遜と感謝をもって受け取ることができます。
今年一年、神はどのように私の人生に手間暇をかけてくださったでしょうか?


そして私たちは、希望を持って宣教に携わることができます。
この一年で私たちが蒔いた種があります。

私たちはこの種について色々と心配をします。

種以外の色々なことにも忙しくします。

しかしその種を、手間暇を惜しまない神が育ててくださいます。

そうこうしているうちに種は芽を出して育つとイエスは約束されました。

神は共に手間暇をかける人を探しておられるのです。

アドベントの一週間、私たちはヨナのように頑なな者としてではなく、
この地に来られたイエスのように、

神の人格と手間暇を担う者として送り出されていきましょう。


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