自著紹介②「父を送る《改》」
5月19日(日)、東京流通センター第一・第二展示場で開催する文学フリマ東京に参加します。そこで販売する自著の紹介その②です。
父親が亡くなるまでの半年間の記録を本にしました。この本のもとになっているnoteの連載はこちらにまとめています。
前回の文学フリマではnoteの連載をそのまま本にしました。おかげさまで大変好評いただき、オープンから3時間ほどで見本も含めてすべて売り切れてしまいました。
この本は私が文学フリマに参加するようになってから初めて「伝えたい、伝えなくては」という気持ちで作った本です。そう思いながら書き始めたものの、当時のことをなぞるのは心情的にかなりしんどく、書けない日々が続きました。
印刷所に原稿を送る締切の前日になっても7割くらいしかできていませんでした。もう無理かな、本にするのは諦めようかなと思い始めていました。ほぼ諦めていたので夜は夫に誘われてホイホイと居酒屋さんまでついて行きました。「明日締め切りなんだよねぇ」とヘラヘラしている私に夫が言いました。
「落としたら殺す」
呼吸を止めて一秒、真剣な目をしていました。そこから何も聞けなくなり、徹夜で締切の一時間前に仕上げました。
そんなこんなでできあがった本なので、自分としては未消化で。次の文学フリマで販売するときはちゃんとしよう、お金を払って校正を頼もうと考えていました。
そんなとき、インターネットのお友達の訃報に接しました。会ったことはないけどオンラインでは長い付き合いのある方です。心配でした。私の職場とお友達のご自宅が近そうな様子がうかがえたので、何かあればいつでも行くので気軽に声掛けてください、とDMを送りました。
そのDMと、私の「冷食の定期便ってどうなのかな」のつぶやきをきっかけに、その方のお宅で冷食試食会を催すことになり、直接お会いする機会ができました。そこで、その方が実は編集の仕事に就いていたことがあることを初めて聞き、そして、ぜひ、私の本の編集をやらせてほしいというありがたい申し出をいただいたのです。
生まれて初めて、自分の文章を人に校正してもらいました。すっごく楽しかったです。赤入れをもらって初めて、文章書くって、けっこう孤独な作業だったのだなと気づきました。ずっと一人で壁打ちしていただけだったのが、生身の相手とラリーを続けるような楽しさでした。
この不思議なご縁を、編集さんもnoteに書いてくれています。ありがたさしかないぜ。
誰もが避けられない死なのに、いざ向き合おうとすると意外と情報が少ないことに気づきます。個人的な体験ですが、少しでもインプットになってほしい。一人でも多くの方に読んでもらって、自分はどうしようかな、と考えるきっかけにしてほしいです。
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よろしくお願いしまぁす!
twitterの人に「ブログでやれ」って言われないようにアカウント作りました。違うブログで台湾旅行や入院や手術に関してお役立ち情報書いてます。よかったら見てください。 http://www.ribbons-and-laces-and-sweet-pretty-faces.site